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□□■ 果物&健康NEWS Vol.147 ■□□
■ 2007年4月13日(金) ■
みなさん、こんにちは!
特集は「果物と野菜の摂取と生活習慣病予防」です。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp
果樹農業は未来を拓く! Do! our BEST.
:::■ メニュー ■::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
◇ くだもの健康豆知識:イチゴのビタミンC
◇ 今週のレシピ:イチゴ
◇ 果物と野菜の摂取と生活習慣病予防
◇ 文献紹介:果物と野菜の摂取量は不十分(アメリカ)
◇ 品種紹介:イチゴ「なつあかり」
◇ 文献紹介:果物と野菜の摂取量が多いと肥満のリスクが減少する
◇ 果物花便り:はままつフルーツパーク
◇ 平成17年産果樹生産出荷統計
◇ 我が国の食料自給率−食料自給率レポート−
◇ 果物の歌:「いちご白書」をもう一度
◇ 携帯電話でも「果物&健康NEWS」を読めますか?
◇ 「果物&健康NEWS」登録依頼パンフレット
◇ 編集部より
□ くだもの健康豆知識:イチゴのビタミンC
イチゴはビタミンCが豊富で200g中に124mg含まれています。男性、女性ともに1日の推奨量は100mgですから、4〜7個食べるだけで十分な量が満たせます。
なぜイチゴにはビタミンCが多いのでしょうか。ビタミンCは植物体中でガラクトースから合成される経路が知られています。ところが、イチゴにはこの経路のほかに水溶性食物繊維であるペクチンからも作られることが明らかとなりました。
果実が熟すと可溶化してくるペクチンが加水分解されてガラクツロン酸が生成し、ガラクツロン酸レダクターゼという酵素を介してビタミンCが生合成されることが解明されました(文献)。
【文献】
Agius, F. et al.: Engineering increased vitamin C levels in plants by overexpression
of a D-galacturonic acid reductase. Nat. Biotechnol. 21: 177-181. (2003)
□ 今週のレシピ:イチゴ
○ 春野菜のサラダ
「ぐるなびシェフ BEST OF MENU 2005」の優秀賞を受賞した川ア哲一さんの創作料理です。イチゴのドレッシングを使った春らしいさわやかなサラダです。
材料(4人分)
イチゴ 半パック、リンゴ 1/4個、うど 半分、大根 1/5本、菜の花 4本、そら豆
8個、アスパラ 4本、たけのこ 1本、赤かぶ 4個、サラダ油 大さじ3杯、塩 少々、ブラックペッパー
少々、白ワインビネガー 大さじ1杯、レモン汁 大さじ1杯
下記のサイトで作り方と出来上がりの写真を見ることができます。
http://recipe.gnavi.co.jp/contest2005/recipe/bm_50343.html
○ 春の香りサラダイチゴソース
高橋里枝さんの創作料理です。イチゴがベースのドレッシングで春の風のようなさわやかな味とのことです。
材料(4人分)
イチゴ 8〜9粒、梅肉 小さじ2杯、砂糖 小さじ1杯、酢 50cc、サラダ油 100cc、塩・こしょう
適、水菜 200g、サニーレタス 6〜7枚、長いも 100g、ゆでたけのこ 70g、アスパラガス
2本、赤カブ漬 80g、人参 少々、松の実 大さじ4杯
下記のサイトで作り方と出来上がりの写真を見ることができます。
http://recipe.gnavi.co.jp/contest2005/recipe/bm_50568.html
□ 果物と野菜の摂取と生活習慣病予防
高脂肪食など不健康な食事により肥満と関係した疾病(2型糖尿病、心血管疾患など)が世界のほとんどすべての国で増加しています。世界保健機関(WHO)によると、世界ではおよそ20億人の子供とティーンエイジャーが体重と関連した病気になると推計しています。そして、10億人以上の人が太り過ぎで少なくとも3億人が肥満体です。
生活習慣病を予防するためには様々な食品を偏ることなく、バランス良く摂取することが重要であるとする科学的証拠は十分にあります。その中で、新鮮な果物と野菜の摂取は最も重要な因子の1つです。しかし、WHOによると果物と野菜の摂取量は、生活習慣病予防のために推奨されている量400gの半分以下と推定されています。
正確で適切な健康情報を伝えることは、ライフスタイルの改善につながるためWHO世界戦略のキーとされています。しかしながら、広く信じられている健康情報には多くの誤解が存在しています。例えば、糖尿病患者に対する果物と野菜の厳しい摂取制限などです。
そこで、国際糖尿病連合(International Diabetes Federation)の発行する雑誌DiabetesVoiceに掲載されたViviana
Viviant氏の食事と関連した神話と誤解について解説した記事を紹介します(文献)。
誤った神話その1:果物と野菜の摂取は、1日当たり2サービングで「医師を遠ざける」に十分である
果物と野菜の摂取は、1日当たり2サービングでは生活習慣病予防には十分ではありません。健康に良い食事は1日あたり5サービング必要です。野菜を2サービング(1サービングは生野菜で、もう1サービングは料理された野菜)と果物を3サービング摂取することが大切です。また、高脂肪で高糖度のスナックに替えて、3度の食事に新鮮な果物と野菜を摂取することが必要です。
誤った神話その2:糖尿病患者は果物や野菜の摂取を避けるべきである
果物や野菜の中には炭水化物が多く含まれているものもありますが、糖尿病患者でも肥満の人でもこうした果物や野菜を摂取することが出来ます。果物に含まれている炭水化物は12%から15%の間ですが、ブドウ、イチジク、バナナには約20%の炭水化物が含まれています。また、じゃがいも、さつまいも、スイートコーンにも約20%の炭水化物が含まれています。
ブドウは、レスベラトロールなどの抗酸化物質の重要な供給源で心臓血管疾患の予防に効果的な食品なので糖尿病のあるなしにかかわらず摂取は健康に有効です。また、カリウムが豊富なバナナは血液中のコレステロールを下げる働きがあります。イチジクは食物繊維の重要な供給源でお通じを良くします。スイートコーンは食物繊維とβ-カロテン、さつまいもはβ-カロテンの重要な供給源です。
誤った神話その3:高血圧の人は果物の摂取を避けるべきである
新鮮な果物と野菜は、カリウムとマグネシウムを多く含むので高血圧予防に有効です。毎日、新鮮な果物と野菜を摂取することを強く勧めます。こうした食品にはファイトケミカルと呼ばれる植物性化合物を豊富に含んでいます。
健康の維持・増進のための長期計画
健康アドバイザーは、健康・栄養知識を広めるための重要な役割を担っています。正式に、あるいは非公式の健康・栄養情報を提供するときに覚えておかなければならない2つの概念があります。
その第一は、食品の色の重要性を強調することです。新鮮な果物と野菜に関して色のバラエティーが広ければ広いほど生活習慣病予防に有効で健康維持に効果的です。
第二のポイントは摂取するサービングの量です。果物を3サービング、野菜を2サービング摂取することを勧めてください。こうした食事に変更することは1度で行うことは難しいかも知れません。そのため、出来るところから食生活を改善し、長期計画で目的を達成するように指導してください。
以上がViviant氏の生活習慣病予防のための指摘です。日本でも誤った神話が信じられています。本メルマガも正確で適切な情報を提供する努力を進めていきたいと考えています。
【文献】
Viviant, V.: Fruit and vegetables and the prevention of non-communicable
diseases. DiabetesVoice 51: 17-19. (2006)
□ 文献紹介:果物と野菜の摂取量は不十分(アメリカ)
アメリカ疾病対策センター(CDC)の調査によれば、アメリカ人は果物と野菜の摂取量が不足していることが分かりました。果物と野菜の摂取が健康に有効であることは知られていましたが、政府の摂取目標(Healthy
People 2010)には達していませんでした。
アメリカ政府は、2010年までに果物を1日に少なくとも2回摂取している人の割合を75%、野菜を1日に少なくとも3回摂取している人の割合を50%にすることを目標としています。しかし、現状では摂取目標値に達している人が果物で32.6%、野菜では27.2%にすぎません。
そのため、果物と野菜の摂取を推奨する努力をさらに継続する必要があると研究者らは述べています。
【文献】
Blanck, H. M. et al.: Fruit and Vegetable Consumption Among Adults - United
States, 2005. Mor. Mort. Weekly Rep. 56: 213-217. (2007)
□ 品種紹介:イチゴ「なつあかり」
「なつあかり」は、四季成り性で大果の「サマーベリー」に、一季成り性の大果で硬い「北の輝」を交配して出来た四季成り性の新品種です。糖度は高く、食味が大変優れており、日持ち性も良好です。果実は大きく、円錐形で、やや軟らかく、果皮は赤色で外観も優れています。
「なつあかり」の果実の写真は下記のサイトで見られます。
http://www.tohoku.affrc.go.jp/press/2004/1001_2.html
□ 文献紹介:果物と野菜の摂取量が多いと肥満のリスクが減少する
アメリカで74,063人の女性看護師(38-63歳)を12年間追跡したところ、年を経るに従って太る傾向があるが、果物と野菜の摂取量を増やすと肥満のリスクが低くなることが分かりました。果物と野菜の摂取量が大きく増加したグループは、大きく減少したグループより24%肥満リスク(BMIが30以上)が低下していました。
【文献】
He, K. et al.: Changes in intake of fruits and vegetables in relation to
risk of obesity and weight gain among middle-aged women. Int. J. Obesity
28: 1569-1574. (2004) [doi: 10.1038/sj.ijo.0802795]
□ 果物花便り:はままつフルーツパーク
今回の花便りは、東京ドーム9個分の敷地に160種4300本の果樹を栽培するフルーツのテーマパーク「はままつフルーツパーク」です。
白い花が花束状に上を向いて咲くナシの花は、今が一番の見頃とのことです。東海地方では珍しいリンゴの花が咲き始めており、4月下旬まで見られます。その他、若い女性に人気のアケビの花、サクランボの花、ブルーベリーの花は4月中旬頃まで見ることが可能だそうです。
また、熱帯果樹温室トロピカルドームでは80種類に及ぶ熱帯・亜熱帯果樹の花などが見られるとのことです。5月末頃まで行われる「イチゴ狩り」も人気があるそうです。
下記のフルーツパークのホームページで各果樹の花を見ることが出来ます。
http://e-fruitpark.com/index.html
□ 平成17年産果樹生産出荷統計
平成17年産果樹生産出荷統計(平成19年3月)が公表されました。この統計には、全国の果樹の結果樹(果実がなる樹)面積、10a当たり収量、収穫量、出荷表の年次別推移が掲載されています。
この表には調査した果樹18品目とその品種について年次別にまとめられています。例えば、リンゴで果実がなる樹の品種(「つがる」、「王林」、「デリシャス系」、「紅玉」、「ジョナゴールド」、「ふじ」、「陸奥」、「千秋」、「北斗」)ごとの栽培面積などが分かります。子供たちの夏休みの自由研究のグラフ作りの参考になるのではないかと思います。
下記のサイトからエクセル・ファイルをダウンロードできます。
http://www.tdb.maff.go.jp/toukei/a02smenu2?
TokID=F006&TokKbn=B&TokID1=F006B2005-
002&HNen=H17&Nen=2005#TOP
□ 我が国の食料自給率−食料自給率レポート−
「我が国の食料自給率−食料自給率レポート−」(総合食料局食料企画課:平成19年3月30日)が公表されました。
このレポートは、食料自給率の現状について分かりやすく紹介し、食料自給率に関心を持ち認識を深めていただくことを目的として毎年作成されています。
今回の食料自給率レポートは、
a.食料自給率とはどのようなものか
b.我が国の食料事情と世界の食料をめぐる情勢
c.平成17年度の我が国の食料需給の動向
d.食料自給率向上に向けた取組の実施状況
について、分かりやすく紹介しています。食料自給率の向上に向けた具体的な取組のきっかけとなることを期待しています。
レポート全文は下記のサイトにあります。
http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyuuritsu/
report17/jikyu01_17.html
□ 果物の歌:「いちご白書」をもう一度
荒井(松任谷)由実作詞・作曲の「『いちご白書』をもう一度」は、昭和51年(1976年)にバンバンが歌いヒットしました。今も若い人たちがカラオケで歌っていますが、おじさんたちはこの歌を聞くとあの頃を想い、何故か寂しさを感じてしまいます。
この頃、果物の消費量は、昭和47(1972)年の1日当たり169gをピークに下がり始めていました(食料需給表より)。
君も見るだろうか 「いちご白書」を
二人だけのメモリー どこかでもう一度
この歌の元となったのは、アメリカ映画「いちご白書(strawberry statement:
1970年)」です。映画のラストシーンで学生たちが講堂の中で丸く輪になって座り、手で床を叩いて合唱する「All
we are saying is give peace a chance」は衝撃的でした。
歌詞と演奏は下記のサイトです。クリックすると演奏が始まりますので、演奏がじゃまな人は消音してからクリックしてください。
http://www.hi-ho.ne.jp/momose/mu_title/
ichigohakusyowo_mou_ichido.htm
□ 携帯電話でも「果物&健康NEWS」を読めますか?
「果物&健康NEWS」はテキスト形式で送信されているので、メール受信の文字数制限が30kb以上に拡張されている最新機種では問題なく受信できます(各機種の文字数制限についてはそれぞれの携帯電話各社へおたずね下さい)。
「果物&健康NEWS」のメールサイズは1回当たり20kb(約1万字)前後です。文字数制限がこの数値以下の携帯メールでもメルマガを受信することは可能ですが、制限を超えた分は破棄されてしまうため全文を読むことは出来ません。
携帯メールの文字数制限を回避するには分割転送という方法がありますが一般的ではありませんでした。今度GoogleのウェブメールであるGmailが日本の携帯電話でも使えるようになったため、Gmailのアドレスで「果物&健康NEWS」に登録すれば携帯電話でも全文をお読みいただけます(2007/4/10よりサービス開始)。
Gmailの登録と利用は無料で誰でも使えます。コンピューターのインターネットサイトからGmailのアカウントを得たら、そのアドレスを「果物&健康NEWS」へご登録下さい。そうするとGmailのアドレスへ「果物&健康NEWS」が届きます。次に、携帯電話のインターネット接続画面からGmailのアドレスにアクセスすれば、どこにいてもメルマガを読むことが出来ます。iモード、EZWeb、Yahoo!ケータイに対応しています(一部の機種を除く)。
利用にあたってはインターネットにアクセスできる携帯電話とサービスプランが必要となります(通信料等については携帯電話各社にお問い合わせ下さい)。
携帯電話からのGmailの使い方や特徴、登録等については下記のサイトをご覧下さい。
http://mail.google.com/mail/help/intl/ja/whatsnew.html
□ 「果物&健康NEWS」登録依頼パンフレット
「果物&健康NEWS」登録依頼パンフレットを下記のサイトにUPしています。PDFファイルをダウンロードしてご自由にお使い下さい。このサイトからメルマガの登録も出来ます。
http://www.kudamononet.com/kkr/index.html
☆ 編集部より ☆
読者の方から携帯でメルマガが読めないか?との問い合わせが多くありましたが、文字数制限があるため紹介をためらっていました。今お使いの携帯メールで読めるところまでメルマガを受信し、目次などを見てGmailで全文を読むという使い方もあると思います。(tnk)
昨年の春、家族で食べたみかんの種を、息子(当時4歳)がベランダの鉢に植えたところ、現在30cm程度の大きさに育っところです。
本当は接ぎ木をする必要があるのでしょうが、子供の向学のためにそのまま育てております。1年もたちだいぶ愛着もわいてきたので、引き続きこのまま育てようと思っております。今後どのように育つか息子よりも私自身が楽しみにしているところです。(AA)
私の宿舎の近くの千葉県白井市周辺は梨の果樹園が多いのですが、今梨の花が咲き綺麗です。まだまだ先ですが早く梨の果実が食べたいです。(sk)
果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。
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ご協力に感謝いたします。 編集長 敬白
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