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  ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第159回
「果物は太る」「果物は糖尿病に悪い」などの誤解の解消に向けて3

  
 

□□■ 果物&健康NEWS Vol.159 ■□□
   ■   2007年7月13日(金)  ■


みなさん、こんにちは!
特集は「『果物は太る』『果物は糖尿病に悪い』などの誤解の解消に向けて3」です。
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 ◇ くだもの健康豆知識:ハスカップ
 ◇ 今週のレシピ:ハスカップ
 ◇ 「果物は太る」「果物は糖尿病に悪い」などの誤解の解消に向けて3
 ◇ 品種紹介:ハスカップ「ゆうふつ」
 ◇ 果物の小話:スイカ
 ◇ 台風第4号の接近及び通過等に伴う農作物等の被害防止に向け
   た技術指導の徹底について
    <<<< 夏休み特集 >>>>
 ◇ この夏、体験!グリーン・ツーリズム
 ◇ つくばちびっ子博士
 ◇ とびだせ未来へ!! ジュニア農林水産白書
 ◇ 第11回「食と農のゆめ・みらい」
   短歌・図画・ポスターコンクールの作品募集
 ◇ 今日のフォト
 ◇ 編集部より



□ くだもの健康豆知識:ハスカプ

 ハスカップはアイヌ語で「枝の上にたくさん実のなる木」を意味する「ハシカブ」に由来します。ハスカップは、クロミノウグイスカズラ(スイカズラ科スイカズラ属:Lonicera caerulea L. var. emphyllocalyx)とケヨノミ(var. edulis)の総称として用いられていますが、栽培されているのは大部分が前者です。

 果実は長形の濃い青色の小果樹で、抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEや鉄、カルシウム、カリウムが多く、果皮にはアントシアニンが豊富に含まれていることから健康の維持増進に効果的な果物です。昔は冬期間の保存食として利用していました。




□ 今週のレシピ:ハスカップ

○ ハスカップもち
 北の農業情報広場(Hao)地域特産物活用レシピ集(中留萌地区農業改良普及センター)より

材料 (4人分)
 ハスカップ 120g、もち米 1.5kgなど
  
作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/reshipi/rmi/rmihaskap.htm


○ 空知農業改良普及センターのレシピ集より

・ハスカップのパイ
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/fukyu/soc/recipe/
recipe-hasukaltupu/no1.html


・ハスカップの細巻き
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/fukyu/soc/recipe/
recipe-hasukaltupu/no2.html


・ハスカップゼリー
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/fukyu/soc/recipe/
recipe-hasukaltupu/no3.html


・ハスカップババロア
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/fukyu/soc/recipe/
recipe-hasukaltupu/no4.html


・ハスカップソース・ジャム
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/fukyu/soc/recipe/
recipe-hasukaltupu/no5.html





□ 「果物は太る」「果物は糖尿病に悪い」などの誤解の解消に向けて(第3/3回)
  (財)中央果実生産出荷安定基金協会

 病院に対して手紙を出しましたところ、早速、病院内で見直し検討が行われ、こちらの指摘を踏まえた記述に改訂がなされました。当病院の迅速かつ適切な対応に敬意を表したいと思います。

改訂前と改訂後の内容
○糖尿病の食事
▼改訂前
 果物はビタミンや食物繊維が豊富ですが、【果糖を多く含むため血糖を早く上昇させます。最近の果物は糖度が高く、血糖の上昇や血液中の中性脂肪の増加をまねく場合があるので】食べ過ぎには注意しましょう。(改訂後【 】の部分を削除)

▽改訂後
 果物はビタミンや食物繊維が豊富ですが、[ブドウ糖、果糖、砂糖といった糖分も含まれています。血糖の上昇をおさえるために1日の適量を目安にし、]食べ過ぎには注意しましょう。(改訂後[ ]の部分を新規に追加)

○高脂血症の食事
▼改訂前
 【砂糖や果糖などの糖類】のとりすぎは、トリグリセリド(中性脂肪)を増加させます。砂糖、菓子類、し好飲料、【果物】は控えましょう。(改訂後【 】の部分を削除)

▽改訂後
 [糖分]のとりすぎは、トリグリセリド(中性脂肪)を増加させます。砂糖、菓子類、し好飲料は控えましょう。 
 [また、果物にも糖分は含まれますが、ビタミンや食物せんいが豊富であるという点では優れています。1日の適量を目安にとりましょう。](改訂後[ ]の部分を新規に追加)

○肥満症の食事
▼改訂前
 【果物は炭水化物を多く含んでいます。食べ過ぎに気をつけましょう。】(改訂後全文削除)

▽改訂後
[・どうしても空腹を我慢できない場合は、甘い菓子類よりは、果物を食べることをおすすめします。果物は水分や食物せんいが豊富なのでエネルギー量が少なくても満足感が得られます。
 ただし、量的には1日当たりの果物摂取の目安量の範囲から充てるようにしてください。](改訂後、新規に全文追加)

 ☆

 平成12年に決定された食生活指針で「たっぷり野菜と毎日の果物で、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとりましょう。」と示され、また、平成17年にこれを具体化した「食事バランスガイド」では食事の望ましい組み合わせとして果物は1人1日2つ(おおよそ200g)とるよう勧められております。

 また、日本糖尿病学会が作成している「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、4版まではとるべき食品に入っていませんでしたが、平成5年発行の5版からむしろ「とったほうがよい食品。間食としてとる。」となり、さらに、平成14年発行の6版では「食事の時に朝食、昼食、夕食に分けて使いますが、間食にしてもかまいません。」という位置付けになり、食事としての果物摂取の有用性が見直されてきております。

 「果物の健康効果」をテーマにした講演会では、参加者から講演内容と病院での食事指導との違いについての質問を何回か受けることがありますが、講師の先生は、こうした質問に対して「果物の健康機能性が注目され、見直されてきたのが近年のことであることから、古い教育を受けた医者や栄養指導の専門家への情報の浸透が不十分であるためだと思います。」と回答されています。

 日本人の果物摂取量の現状は目標の200gにはほど遠い120g程度に止まっており、特に若い層での消費の減退が進んでいる中、果物の摂取の重要性を普及啓発する「毎日くだもの200グラム運動」はいよいよ重要になっております。食育基本法の制定と「食事バランスガイド」の決定により、バランスの取れた食事改善に向けて大きな流れができている今こそ、「200グラム運動」の地道な活動により果物に対する誤解の解消を図り、果物摂取の拡大を進めることが益々期待されています。

 引き続き「毎日くだもの200グラム運動」に対するメルマガ読者の皆様のご理解ご支援をお願いします。




□ 品種紹介:ハスカップ「ゆうふつ」

 「ゆうふつ」は、北海道苫小牧市沼の端に自生していたものを収集・選抜した日本で育成された唯一の品種です。収穫期は6月下旬〜7月中旬で早生に属します。果実が大きくて収穫しやすく、果汁色素が多く、種子が少ないなど加工適性にも優れています。

「ゆうふつ」の果実の写真は下記のサイトで見られます。
http://www.fruit.affrc.go.jp/kajunoheya/ikuseihinsyu/
data/hinsyu/pr-yufutsu.html





□ 果物の小話:スイカ

 スイカの原生地は、アフリカ南部のカラハリ砂漠を中心とする地域と推定されています。エジプトの壁画から推測すると、約4000年前には既にスイカの栽培が行われていたと思われます。当時は、果肉ではなく種子を炒って食べていたようです。スイカはその後、アフリカ、インドで多様化し、各地に広がって行ったと考えられています。

 スイカは、中国には東南アジアを経て11世紀頃、わが国には16世紀末から17世紀前半に中国や南方から渡来したとされています。この頃のスイカは美味しいものではなく、また、果肉の赤は血を連想させ、慶安の乱(1651年、由井正雪や丸橋忠弥らが幕府の転覆を謀った事件)で処刑された浪人達のたたりだと言って嫌われたようです。

 それでも、奈良県の糸井神社の絵馬(1842年)にスイカの切り売りの風景が描かれていることから、少しずつは普及していったものと思われます。明治中期に米国から数品種が導入されたものの、広く普及するまでには至りませんでした。その後、奈良県で在来種の「権次」と米国から導入した「アイスクリーム」との自然交雑により育成されたスイカを、大正5年頃に大阪の市場で大和スイカとして売られるようになりました。これに続いて千葉県でも育種が行われ、都系スイカ(「都1号」「都2号」等)が育成されました。この、大和系スイカと都系スイカの誕生が、今日のスイカ産業発展の端緒といえます。

 スイカは英名で「ウォーターメロン」といい殆どが水と思われがちですが、果肉の水分は、グレープフルーツとほぼ同じです。(間苧谷)




□ 台風第4号の接近及び通過等に伴う農作物等の
   被害防止に向けた技術指導の徹底について


 大型で非常に強い台風第4号の接近及び通過等に伴い、広い範囲で強風及び大雨による農作物等への被害の発生が懸念されています。

 こうした状況を鑑み、農作物等の被害を最小限に抑える観点から、農林水産省では、7月12日に各地方農政局等を通じ技術指導の徹底を図るための通知を発出しました。

通知内容は下記の通りです。
http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070712press_5.html



  (夏休み特集1)
□ この夏、体験!グリーン・ツーリズム

 「グリーン・ツーリズム」という言葉を聞いたことがありますか?
グリーン・ツーリズムとは、豊かな自然に恵まれた農山漁村地域で楽しむ、ゆとりある休暇のことです。

 夏休みに、家族で、仲間同士で、グリーン・ツーリズムに出かけてみませんか?

 もともとは、長期のバカンスを楽しむことの多いヨーロッパ諸国で普及した余暇のスタイルで、「農山漁村にゆったりと滞在し、農林漁業の体験や、その地域の自然・文化にふれ、地元の人々との交流を楽しむ余暇活動」のことです。日本でも、グリーン・ツーリズムの普及・推進に取り組んでいます。

下記のサイトでグリーン・ツーリズムについてさらに詳しく読めます(全部で5ページです)。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1907/spe1-01.html

グリーン・ツーリズムの旅については下記の「オーライ!ニッポン」Webサイトにアクセスしてみて下さい。きっとあなたにぴったりの旅が見つかると思います。
http://www.kyosei-tairyu.jp/

○果物関係では下記のような体験ができます
▽果物狩り体験(高畠町観光果樹協会;山形県東置賜郡高畠町)
  さくらんぼ、ぶどう、りんごのもぎとり体験
http://taiken.furusato.or.jp/fmi/xsl/furusato/dat1/
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▽果物加工体験(はままつフル−ツパ−ク;静岡県浜松市都田町)
  カリカリ小梅、フル−ツゼリ−、ジュ−ス、ジャム作りの4種類
http://taiken.furusato.or.jp/fmi/xsl/furusato/dat1/
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▽くだもの収穫体験(はままつフル−ツパ−ク:静岡県浜松市都田町)
http://taiken.furusato.or.jp/fmi/xsl/furusato/dat1/
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▽梨狩り(千葉県八千代市米本4905−1)
  時期:8月〜9月
http://taiken.furusato.or.jp/fmi/xsl/furusato/dat1/
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▽ぶどう狩り(岡崎駒立ぶどう狩り組合グリ−ンツ−リズム:愛知県岡崎市駒立町)
  期間中には、育てたブドウでジャム・ジュ−ス作りもあります(8 月3日(水))。
http://taiken.furusato.or.jp/fmi/xsl/furusato/dat1/
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  (夏休み特集2)
□ つくばちびっ子博士

 茨城県つくば市にある36研究機関による「第9回つくばちびっ子博士」が夏休みに合わせて開催されます。果樹研究所も7月25日(水)、8月1日(水)、8月22日(水)の三日間(午前10時から午後4時まで)開催します。果物電池の実験、パネル展示、果物展示のほか、お楽しみも用意されていますのでご参加をお待ちしています。

問い合わせ先:(独)農研機構果樹研究所情報資料課
住    所:茨城県つくば市藤本2−1
電 話 番 号:029-838-6447



  (夏休み特集3)
□ とびだせ未来へ!! ジュニア農林水産白書

 農林水産省は、子どもたちを対象として、日本の食料や農林水産業、農山漁村についてわかりやすく解説した「ジュニア農林水産白書」の平成19年度版を公表しました。

 今年度版は、「とびだせ未来へ!!みんなの大地・森・海の恵み」をサブタイトルとし、キャラクターも一新し、親しみやすいものになっています。

 第1章は私たちの食生活についてです。約40年前と現在の食生活の違いが一目で分かります。また、自給率についても分かりやすく説明されています。

 子どもたちだけでなく、大人にとっても読みやすい内容となっていますので、ぜひご覧ください。夏休みの自由研究に役立つかも知れません。

下記のサイトですべて読めます。
http://www.maff.go.jp/www/hakusyo/kodomo_hakusyo.html



  (夏休み特集4)
□ 第11回「食と農のゆめ・みらい」
  短歌・図画・ポスターコンクールの作品募集


 北陸農政局では、次代を担っていく子ども達に、食べ物の大切さ、その食べ物を生み出す農林水産業や農山漁村を身近に感じ、その役割や重要性について理解と関心を高めてもらうことを目的に、第11回「食と農のゆめ・みらい」短歌・図画・ポスターコンクールを実施しています。

応募資格:
 短歌の部:新潟・富山・石川・福井各県在学の中学生
 図画の部:新潟・富山・石川・福井各県在学の小学生
      (1年生、2年生、3年生)
 ポスターの部:新潟・富山・石川・福井各県在住の小学生
      (4年生、5年生、6年生)

詳しくは下記のサイトをご覧下さい。
http://www.hokuriku.maff.go.jp/news/plan/zuan_2007.html

☆ 短歌・図画・ポスターの題材として果物を考えてみませんか。




□ 今日のフォト

 やまももの果実の写真がご覧いただけます。やまももは西日本の太平洋側を中心に分布する常緑広葉樹で、徳島県及び小松島市の木にも指定されています。(徳島県小松島市)
http://www.maff.go.jp/pgallery/03_season/htm/070703.htm



   ■ 夏休み!くだもの沢山食べたいな


☆ 編集部より ☆

 間苧谷氏(元農水省果樹研究所長)に「果物の小話」を執筆していただけることになりました。古今東西の果物にまつわる面白い話が満載です。ティータイム、団らんの話題にお勧めです。(tnk)


 最近、久々に冷凍みかんを食べた。昔、小学校の給食で食べた時以来で大変懐かしかった。昔、給食で食べた時は、おいしいとかいった感覚はなかったが、最近食べた時にはとてもおいしく感じた。暑い日に冷たい冷凍みかん結構いけます。(AA)


 最近、果物の衝動買いが多くて今家にもも3個、パイン1個、スイカ1/4あります。帰りのスーパーでまた美味しそうな果物を見つけたら買ってしまいそうです。今週末の我が家の食卓は果物三昧です。(sk)


 読者の皆様は、今年、梅酒や梅干しを仕込みましたか?当方は、毎年交互に梅酒と梅干しを仕込んでおり、今年は梅干しの年です。最近は塩分控えめのものが多いですが、東方は昔ながらのしょっぱい梅干しが大好きです。お袋のマネをしながら漬けており、わからないところをお袋に電話で問い合わせていると「ふふふ..。マザコン息子が、また、母ちゃんに電話してるなあ...」と嫁さんにからかわれちゃいます..。(uru)




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。

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 詳しくは、著作権、リンクについて に記載しています。

 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

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