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  ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第161回 リポ・フル閑談:果物を勧める理由

  
 

□□■ 果物&健康NEWS Vol.161 ■□□
   ■   2007年8月10日(金)  ■


みなさん、こんにちは!
特集は「リポ・フル閑談:果物を勧める理由」です。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp
果樹農業は未来を拓く! Do! our BEST.


:::■ メニュー ■::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇ くだもの健康豆知識:夏ばてに果物を
 ◇ 今週のレシピ:モモ
 ◇ リポ・フル閑談:果物を勧める理由
 ◇ 品種紹介:モモ「なつおとめ」
 ◇ 日本全国野菜・くだものフェア2007
 ◇ 果物の小話:ブドウ1
 ◇ 読者から:要望
 ◇ 読者から:リンゴは追熟?
 ◇ 地域に根ざした食育コンクール2007の募集
 ◇ 美の里づくりコンクールの募集
 ◇ 果物の歌:「桃太郎」と「ももたろう」
 ◇ 今日のフォト
 ◇ 編集部より



□ くだもの健康豆知識:夏ばてに果物を

 日本の夏は、高温多湿で蒸し暑いため、生活リズムが崩れやすくなります。食欲がなくなり、身体全体がだるく、疲れがとれないなどが、夏ばての症状です。夏ばては、発汗による水分不足や、栄養バランスの偏りなどが原因です。

 暑いと発汗により水分が出てしまうので、こまめな水分の補給が必要です。しかし、冷たい飲み物ばかり大量に飲むと胃がふくれ、食欲がさらに低下します。水分のこまめな補給には果物の摂取が適しています。

 また、夏ばてで、食欲がなくなり、体力が消耗しているときは、無理してカロリーの高いものを食べようとしても逆効果です。こんな時には、美味しく食べられて、ビタミンが豊富なモモなどの果物がお勧めです。




□ 今週のレシピ:モモ

○ モモのコンポート

材料 (4人分)
モモ 4個、水 800cc、砂糖 160g、レモン汁 大さじ2杯

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://www.eonet.ne.jp/~homemade/9gatu.htm#momonokonnpo-to

上記モモのコンポートの下に下記のレシピが掲載されています。
○ モモのムースケーキ
○ モモのビスキュイロールケーキ




□ リポ・フル閑談:果物を勧める理由

【リポさん】
 皆さん、こんにちは。リポーターのリポでーす。
 今日は、果物&健康NEWSのフルッタさんに「果物を勧める理由」についてお聞きしたいと思います。よろしく願いします。
【フルッタさん】
 よろしくお願いします。
【リポさん】
 どうして果物を食べなくてはいけないのですか?今まで、ほかではあまり聞いたことがなのですが。
【フルッタさん】
 食習慣と生活習慣病との関係が調査された結果、果物は野菜と同等の健康効果があり、生活習慣病予防に有効と分かったのは、20世紀の終わり頃です。
【リポさん】
 果物を勧める理由は、最新の科学データを根拠にしているということですね。
【フルッタさん】
 二十一世紀に入って、果物が生活習慣病予防に効果があるとするデータが、さらに多く蓄積してきました。そのため、世界各国で食生活指針が書き換えられてきています。アメリカの高血圧や心臓病、脳卒中予防のためのDASH摂取プランと呼ばれている食事摂取基準では、毎日、果物を4から5サービング(320kcal〜400kcal)摂取することが推奨されています(文献1)。
【リポさん】
 果物、4から5サービングは、どの位ですか。
【フルッタさん】
 中くらいのリンゴなら4個から5個です。
【リポさん】
 一日にですか。すっごい量ですね。
【フルッタさん】
 日本でも、健康の維持・増進のために2005年に作成された食事バランスガイドで、果物を毎日2つ、200グラム摂取することが推奨されています(文献2)。
【リポさん】
 そうなんだ。
【フルッタさん】
 野菜の摂取量が不足していることについては多くの人が知っていまが、果物の摂取量不足についてはあまり知られていません。例えば、平成16年度の国民健康・栄養調査によると、20才から29才の人は、野菜を1日当たり235.6g、果物を77.4gしか食べていません
(文献3)。
【リポさん】
 果物と野菜の1日当たりの必要量はどの位ですか。
【フルッタさん】
 野菜の1日当たりの必要量は、350gから420gです。従って、20才から29才の人の野菜の充足率は56.1%から67.3%です。果物の必要量は200gですから充足率はたったの38.7%です。
【リポさん】
 そんなに少ないんだ。若い人は果物を食べていないのですね。
【フルッタさん】
 その通りです。果物200グラムは、今が旬のモモなら2個、ナシなら1個、ブドウの「デラウエア」なら2房、「巨峰」なら0.5房です。
【リポさん】
 最新の科学的データから、健康のために毎日、果物を200グラム食べる必要があるということですね。フルッタさん、ありがとうございました。
 今なら、旬のモモやブドウ、ナシがお勧めですよ。

【文献】
1) DASH摂取プランのガイドブック(PDFファイル:英文)
 http://www.nhlbi.nih.gov/health/public/heart/hbp/dash/
new_dash.pdf

2) 食事バランスガイド
 http://www.maff.go.jp/food_guide/balance.html
3) 平成16年国民健康・栄養調査報告書(p65)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou06/pdf/01-01a.pdf




□ 品種紹介:モモ「なつおとめ」

 「なつおとめ」は、「あかつき」と「よしひめ」との交配から生まれた中生品種です。果形は扁円形で、果実の肥大も良好です。果肉は白肉、溶質でしまり、日持ち性は良好です。果汁が多く、糖度は13〜15%で、「あかつき」よりも約1%高く、品質良好です。

「なつおとめ」の果実の写真は下記のサイトで見られます。
http://www.fruit.affrc.go.jp/kajunoheya/ikuseihinsyu/
data/hinsyu/cu-natsuotome.html





□ 日本全国野菜・くだものフェア2007

 「日本全国野菜・くだものフェア2007」が、9月8日(土)、9日(日)の2日間、有楽町の東京国際フォーラム(展示ホール1)で開催されます。

 全国から美味しい野菜とくだものが多数並び、試食コーナーも充実させ、見て、聞いて、食べて、楽しめるイベントなので是非お立ち寄りください。ステージでは、トークショーや料理ショーなどが予定されています。入場無料です。




□ 果物の小話:ブドウ1

 今回はブドウを取り上げます。
 古のわが国には、今のような栽培型のブドウはなく、ヤマブドウ、サンカクズルなど野生ブドウしか存在しませんでした。『古事記』にイザナギノ命が黄泉の国(死者の国)から逃げ帰る時に、追ってきた女鬼に髪に付けていたカズラを取って投げ捨てると、たちまちエビカズラになり沢山の実を着け、それを女鬼が食べている間に逃げたという話があります。エビカズラは野生ブドウの古名です。

 ヤマブドウは、1粒が1g以下と小さく酸味が強いものの、甘味は強く、女鬼ならずとも、余り美味しい食料がなかった古代人にとって、この上なく旨い食べ物であったと想像されます。

 では、いつ頃、今のブドウに近い品種が現れたかのか興味が涌きます。現在の有力な説は、「甲州」が文治2年(1186)に甲斐国八代郡祝村(現山梨県勝沼町)で雨宮勘解由により発見されたことに発し、鎌倉初期から栽培されたというものです。「甲州」は、ヨーロッパブドウの東洋系に属し、中国から渡来した種子の偶発実生とされています。文治2年に端を発する「甲州」は、現在も427haほど栽培されており、生食だけでなくブドウ酒の原料としても重宝されています。

 ここで不思議なのは、中国にヨーロッパブドウの東洋系品種群が伝播したのは、紀元前128年頃とされています。わが国は中国と遣唐使等で古くから付き合いがあったにもかかわらず、1186年に至るまで、わが国にヨーロッパブドウの東洋系が存在しなかったのか不思議です。続きは次回に。(間苧谷)




□ 読者から:要望

 私はカンキツ専業農家です。6年前から朝食に果物を食べるようにし、便秘や高コレステロールが解消しました。

 先日、義母が体調をくずし入院しました。この病院だけなのかもしれませんが、食事で気になることがありました。

 4日間ミキサー食でしたが、果物はゼリーが1回出ただけでした。同室の普通食の方も2日に1度、1切れ程度のようでした。5人部屋のうち2人は、下剤を飲んでいるのに便秘で浣腸をしていました。

 出されているもの以外を食べると、カロリーオーバーになり、治療の障害になるので、食事に果物200グラム取り入れると良いのではないかと思いました。

 知り合いの糖尿病の方は、医者に果物は血糖値を上げるので食べないように指導されたそうです。医療関係の方々にも、果物の新しい情報をお知らせいただきたいと思います。(N)

【編集部より】
 メールありがとうございました。医療機関に対して、果物と健康との関係について科学的根拠を明示しながら強く働きかけを行っています。本メルマガもその一翼を担っており、科学文献を記載して果物の健康維持効果を明らかにしています。

 劇的には変わっておりませんが、食事バランスガイドで果物の摂取目標(果物を毎日2つ:200グラム)が定められるなど徐々に果物の重要性が浸透しています。もどかしく感じられることもあるかと思いますが、今後ともご支援をお願いします。




□ 読者から:リンゴは追熟?

 こんにちは。毎回楽しみに拝見しています。
 先日、「リンゴが送られて来て最初はおいしくなかったけど、追熟させたらおいしかった。」という話を聞きました。

 リンゴを追熟?自分はリンゴを買ったとき、冷蔵庫で冷やしてすぐに食べています。リンゴは追熟する果実なのでしょうか?リンゴは、カキ等を追熟させるときにビニール袋に一緒に入れておくとカキが熟するというのを聞きますが、リンゴも追熟するのでしょうか?だとしたらリンゴの食べごろの目安はあるのでしょうか?それとも、単に酸味が抜けて食べやすくなったということなのでしょうか?教えて下さい。よろしくお願いします。(沖縄パイン)

【編集部より】
 リンゴ、ニホンナシ、ブドウ、カキなどのように熟してから収穫する果物と、キウイフルーツやセイヨウナシのように収穫後に追熟する果物とがあります。

 甘ガキはそのまま食べますが、渋ガキは収穫後にアルコールや炭酸ガスで渋抜きをします。しかし、この過程を追熟とは言いません。

 果物に対する嗜好は、人により異なります。リンゴをかじったとき「パリッ」とした音がするもが鮮度がよいとされていますが、人により肉質が少し柔らかで酸味が少なく甘みを感じるリンゴを好む人もいます。




□ 地域に根ざした食育コンクール2007の募集

 様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人を育てる「食育」が求められています。

 このため、食育推進の一環として、「地域に根ざした食育コンクール2007」を実施しています。「食育」実践活動事例を広く募集していますので、奮ってご応募下さい。募集分野は、1)食生活改善分野、2)教育分野、3)食品産業分野、4)農林漁業分野、5)食育ネットワーク分野です。応募の締め切りは平成19年10月30日(火)です。

詳細は下記のサイトにあります。
http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070801press_2.html




□ 美の里づくりコンクールの募集

 美の里づくりコンクールは、地域の自主的努力により保全・形成されている景観への優れた活動事例を表彰するとともに、あわせてこれら優良事例の普及を図ることで、国民の共有財産である農山漁村の美しい景観の形成の推進及び都市と農山漁村の共生・対流の促進に資することを目的として実施しています。募集対象は、農山漁村の美しい景観を生み出す活動や取組をしている団体で、締め切りは平成19年9月15日(土)です。

詳細は下記のサイトにあります。
http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070726press_3.html




□ 果物の歌:「桃太郎」と「ももたろう」

 モモには不思議な力があると信じられています。
 むかし、むかしある村に子供のいない老夫婦が住んでいました。ある日、お婆さんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。お爺さんと桃を割ると中から男の子が生まれたので、桃太郎と名づけました。

 作曲・岡野貞一、作詞者不明の「桃太郎」は、1911年の「尋常小学唱歌」に登場しました。歌い出しは、「ももたろさん、ももたろさん」です。

 「桃太郎」の歌詞と演奏は下記のサイトにあります。クリックすると演奏が始まりますので、演奏がじゃまな人は消音してからクリックしてください。
http://www.e-sakura.net/song/song/old%20story%20song/
momotarou2.htm


 そしてもう一つ、上記に比べて知名度は劣りますが、作詞・田辺友三郎、作曲・納所弁次郎の「ももたろう」があります。歌い出しは、「ももから生まれた ももたろう」です。

 「ももたろう」の歌詞と演奏は下記のサイトにあります。
http://www.e-sakura.net/song/song/old%20story%20song/
momotarou1.htm





□ 今日のフォト

 果樹研究所で育成されたモモの品種「錦」は、缶詰適性に優れています。左の写真は、アルカリ剥皮を行っているところです。右上の写真は缶に果実を詰めているところで、右下の写真は缶詰からだした時の果実です。  (2007/8 掲載は次号まで)

http://www.kudamononet.com/kkr/snapshot/KK-News10.html



   ■ 食事バランスガイド:毎日くだもの2つ(200グラム)


☆ 編集部より ☆

 八月に入り、果物売り場が華やかになってきています。様々な色の果物を美味しく食べることは、健康の維持・増進にも有効です。(tnk)

 これからの時期は、色んな果物があり「毎日くだもの200グラム」を実施するにはいい時期です。特に季節物の果物は今しか食べられないので色々味わってください。(sk)

 桃がおいしい季節です。昨年お会いした山梨のベジフルティーチャーさんは、近所に桃農家がたくさんあって、いただいた桃を毎日1s位食べているとか。とってもうらやましい。それでもスタイルばっちり、全然太らないそうです(AH)。

 先日、中越沖地震で被災した友人から連絡があり、被災地でカットリンゴのパックが配られたと聞きました。友人は、「非日常のなかで果物が食べられて元気が出た」と言ってました。青森を始めとした関係者の皆様のお心遣いに感謝申し上げます。(uru)

 美肌のために、豆乳を飲んでいるのですが、最近は豆乳にパイナップルジュースを混ぜて飲んでいます。まろやかで飲みやすくてとても美味しいです。豆乳が苦手という人にもお勧めです!(MA)




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。

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 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

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