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第202回 リポフル閑談:モモを食べて冷え性予防

  




■□ 果物&健康N8WS Vol.202
□■  2008年6月23日(月)


みなさん、こんにちは。お元気ですか。
特集は「リポフル閑談:モモを食べて冷え性予防」です。
メルマガをゆっくりとお楽しみください。。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp


:::■ メニュー ■::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇ くだもの健康豆知識:モモの旬と美味しい食べ方
 ◇ 今週のレシピ:モモ
 ◇ リポフル閑談:モモを食べて冷え性予防
 ◇ 品種紹介:モモ「ヒタチレッド」
 ◇ 果物の小話:ナシの雑学−その6
 ◇ 読者から:普通のミキサーだと酵素が壊れやすい?
 ◇ キャッチコピーを応募してみませんか?
 ◇ 文学の中の果物:桃の伝説(折口信夫)
 ◆ 毎日、モモを2つ
 ◇ 編集部より



□ くだもの健康豆知識:モモの旬と美味しい食べ方

 モモの出荷は6月中旬から本格的に出荷が始まり、7月下旬頃がピークとなり、9月中旬頃までです。モモは食べる前に1〜2時間冷蔵庫に入れるのが適当です。硬いモモは室温で柔らかくなってから冷蔵庫に入れます。

 モモのカロリーは100g当たり40kcalでパセリの44kcalより低く、カリウムなどのミネラルや、ビタミンEやC、ナイアシンなどビタミン、食物繊維を豊富に含む栄養価の高い果物の1つです。

 収穫量は15万2百トン(平成19年度)です。主産県は山梨県で36%、次いで福島県の19%、長野県12%、和歌山県8%、山形県6%、岡山県5%です。




□ 今週のレシピ:モモ

○ ピーチ・ジェラード

材料
 モモ 中2個、生クリーム 200cc、練乳 100g、砂糖 70g、レモン 1/2個

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://cookpad.com/yu-u/recipe/413297/

○ 桃のコンポート

材料(2人分)
 モモ 3個、水 2カップ、砂糖 100g、レモン汁 大さじ1杯

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://cookpad.com/mykitchen/recipe/209376/

○ 白桃の米粉マフィン

材料(7cmのマフィン型6個分)
 白桃缶詰 半割り2切れ、シロップ 30ml、上新粉 120g、ベーキングパウダー 小さじ1杯、グラニュー糖 30g、卵 1個、サラダ油 70ml、牛乳 70ml

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://cookpad.com/mykitchen/recipe/580672/




□ リポフル閑談:モモを食べて冷え性予防

リポさん
 フルッタさん。お久しぶりです。今回もよろしくお願いします。
フルッタさん
 こちらこそよろしくお願いします。
リポさん
 今日の話題は、女性の関心が高い「モモを食べて冷え性予防」です。モモがいいのですね。
フルッタさん
 からだ全体では寒さを感じないのに、手や足の先などに冷えを慢性的に感じる症状を「冷え性」といいます。女性の多くが、冷え性に悩んでいますが、男性には、ほとんど見られないのが特徴です。
リポさん
 男性には分からないのよね。
フルッタさん
 冷え性は、末端の血液循環が悪くなることで起こります。特に、手足は心臓から遠いため症状が出やすくなります。冷え性の主な原因は自律神経失調症(しっちょうしょう)です。
リポさん
 そうなんだ。
フルッタさん
 自律神経は、ホルモンバランスと関係しています。女性は、周期的にホルモンが変動するため冷え性になりやすいのです。
 冷え性の改善には、自律神経の働きを正常化し、血液循環を良くすることが大切です。
リポさん
 なるほど。それでゆっくりお風呂にはいると良いわけですね。
フルッタさん
 そうです。食生活で冷え性を改善するには、栄養バランスのよい食事が基本です。その上で、ビタミンEやビタミンCの摂取が、冷え症予防に効果があります。ビタミンEには、体内のホルモン分泌を調節する働きと、末端の血液循環を改善する働きがあります。モモなど果物にはビタミンEやCが豊富に含まれているので冷え性予防に有効です。
リポさん
 ちょっと待って下さい。果物にビタミンCが多く含まれていることは知っていますが、ビタミンEが多いなんて初耳です。
フルッタさん
 ビタミンEの供給源としてウナギやハマチなどが知られていますが、カロリー単位で比較するとモモの方が高いのです。モモにはビタミンEが100キロカロリー当たり1.8ミリグラム含まれていますが、ウナギの蒲焼きでは1.7ミリグラム、ハマチでは1.6ミリグラムです。
リポさん
 本当なんだ。モモの方がウナギやハマチよりもビタミンEが多いのですね。
フルッタさん
 その通りです。従って、冷え症予防にはビタミンが豊富なモモを食べて栄養バランスを改善することが大切です。
リポさん
 冷え性予防にはモモが良いということですね。ありがとうございました。




□ 品種紹介:モモ「ヒタチレッド」

 「ヒラツカレッド」は「19−18(興津×NJN17)」と「ファンタジア」を交雑してできた品種です。果実重は180g余りで、果形は円〜短楕円形です。果皮の地色は黄色ですが、鮮紅色の着色が果面全体に及びます。果肉は黄色で粘核、柔らかく、多汁です。糖度は11%前後、酸味はpHで3.5前後です。

「ヒタチレッド」の果実の写真は下記のサイトで見られます。
http://fruit.naro.affrc.go.jp/kajunoheya/
ikuseihinsyu/data/hinsyu/cu-hitachired.html





□ 果物の小話:ナシの雑学−その6

 ナシの雑学の最後は中国ナシの話です。中国においてナシの栽培は古く、漢の武帝(前141〜同87在位)の時代に既に10品種あったとされています。中国の栽培ナシは2系統に分けられます。一つは中国コナシと呼ばれる系統で、中国北部の河北省、山西省、全満州、蒙古、朝鮮北部に原生分布するホクシヤマナシの純系に属する品種群で、「北京白梨」が代表品種です。中国コナシには大果のものが少なく、開花期が特に早いという品種群です。

 もう一つは、一般に中国ナシと呼ばれるもので、代表品種に「鴨梨(ヤーリー)」、「慈梨(ツーリー)」があります。この系統は、ホクシヤマナシとヤマナシとの交雑により改良されたものとされています。

 明治初年に内務省勧業寮が「鴨梨」を、大正元年に農事試験場園芸部が「慈梨」を導入しましたが、両品種とも開花期が早く晩霜害を受けやすいなどの理由から、わが国ではほとんど経済栽培されていません。ただ、中国ナシ自体はわが国でも古くから栽植されており、山口県大島郡周防大島町に「慈梨」に類するとされている中国ナシの古木「安下庄のシナナシ」があり、国の天然記念物に指定されていましたが、火災で焼失したのは残念なことでした。

 歌舞伎役者の社会を梨園といいますが、これは唐の玄宗皇帝が、ナシを植えた庭園で自ら音楽を教えたという故事によるものです。 (間苧谷)




□ 読者から:普通のミキサーだと酵素が壊れやすい?

 いつもメルマガをたのしく拝見しています。
 実は、私のジュースブログが紹介されているよ、とメルマガ読者さんから「果物&健康NEWS」を教えて頂き、それ以来の愛読者です。(掲載いただきまして、ありがとうございました)

 今日は質問があり、メールいたしました。私はミキサーで果物や野菜をジュースにして毎朝楽しんでいます。が、時々「普通のミキサーは果物や野菜の酵素を壊すので、低速回転の石臼式ジューサーの方がよい」といわれることがあります。結構高額のジューサーなのです・・・。

 「普通のミキサー」だと本当に酵素は壊れてしまうのでしょうか。または、酵素の働きに支障がでる程のものなのでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。 (東京都:Noriko)

【編集部より】
 Norikoさんのホームページ「Juice + Life(http://juice.tea-life.com/)」にはいつもジュースのレシピが掲載されています。可能ならば今まででもっとも美味しかったフルーツジュースのレシピを紹介ください。

 果物をミキサーにかけると果肉組織が破壊されるため、細胞内にコンパートメントされていたジュースが細胞の外へでてきます。このジュースの中に酵素が含まれており、ポリフェノールなどと結合するとその活性が失われます(酵素の化学構造が壊れる分けではありません)。この反応は酸素と酸化酵素が関与する酸化還元反応です。従って、この酸化還元反応を抑制するビタミンCやレモンの添加で防ぐことが出来ます。

 通常の高速ミキサーと低速ミキサーには細胞の破壊速度やその程度に差はあると思われますが、どちらの方法でも上記の酸化還元反応はおきるので、ジュースを作成したら出来るだけ早くいただくのが良いと思います。




□ キャッチコピーを応募してみませんか?

 果物&健康NEWSでもみかんのβ-クリプトキサンチンの機能性については特集記事や論文を通して紹介していますが、このすばらしい機能性をより多くの方にPRするために、キャッチコピーを募集したいと思います。お気軽にご応募ください!!!
 なお、入選作品を応募された方には、果物グッズを差し上げます。

1.コンセプト
(1)みかんが健康に良いと印象づけるものであること
(2)誰にでもわかりやすいものであること
・ “みかん”にインパクトのある修飾語をつけたもの
  ・ β-クリプトキサンチンの略語を使用したもの
  など
2.応募期間 7月18日(金)頃まで
3.応募方法
  件名に“キャッチコピー”と入力して当メルマガのアドレスへお送りください。
  kudamono_kenkou@nm.maff.go.jp
4.入選作品の取扱い
 誠に勝手ながら、入選したキャッチコピーの使用権は当方に帰属するものとさせていただきます。今後の「毎日くだもの200グラム運動」に活用する予定です。 (注)本件は、無償の取組です。




□ 文学の中の果物:桃の伝説(折口信夫)

 「桃・栗三年、柿八年、柚は九年の花盛り」といふ諺唄がある。実(ナ)りものゝ樹としては、桃は果実を結ぶのは早い方である。

 一体、桃には、魔除け・悪気ばらひの力があるものと信ぜられて来てゐる。わが国古代にも、既に、此桃の神秘な力を利用した話がある。黄泉の国に愛妻を見棄てゝ、遁れ帰られたいざなぎの命は、後から追ひすがる黄泉醜女(ヨモツシコメ)をはらふ為に、桃の実を三つとりちぎつて、待ち受けて、投げつけた。其で、悪霊から脱れる事ができたので「今、おれを助けてくれた様に、人間たちが苦瀬(ウキセ)に墜ちて悩んだ場合にも、やはりかうして助けてやつてくれ」と、桃に言ひつけて、其名として、おほかむつみの命といふのを下されたと伝へてゐる。

 後世の学者は、桃の魔除けの力を、此神話並びに支那の雑書類に見えた桃のまぢっくの力から、説明しようとして居る。支那側の材料は別として、いざなぎの命の話が、桃に対する信仰の起原の説明にはなつて居ない。寧、当時すでに、桃のさうした偉力が認められてゐたので、其為に出来た説明神話と言ふべきものであらう。何故ならば、偶然取つて投げた木の実が、災ひを遠ざけたといふ話は、故意に、其偉力を利用してゐるからであり、魔物を却けようとする民俗と、幾足も隔つてはゐないからである。尠くとも、古事記・日本紀の原になつてゐる伝説の纏まつた時代、晩くとも奈良の都より百年二百年以前に、既に行はれてゐた民俗の起原を見せて居るに過ぎない。

 何故こんな風習があるのか訣らぬ処から、此話は出来たのである。さすれば、其風習は、何時頃、何処で生れたものであらうか。国産か、舶来か。此が問題なのである。書物ばかりに信頼することの出来る人は、支那にかうした習慣が古くからある処から、支那の知識が古く書物をとほして伝はつたもの、と説明してゐるのである。又、わが国固有の風習だと信じてゐる人もあるが、何れにしても、日支両国の古代に、同じやうな民俗があつたといふことは、興味もあり、難かしい問題でもある。此場合、正しい解釈が二とほり出来るはずである。

 桃並びに其に似た木の実の上に、かうした偉力を認めてゐる民族は尠くない。だから、支那と日本とで、何の申し合せもなく、偶然に一致したものと考へるのが一つ、其から今一つは、わが国の歴史家が想像してゐる以上に、支那からの帰化人の与へた影響が多かつたところにある。
 


折口 信夫(おりくち しのぶ)
 1887年2月11日-1953年9月3日。大阪生まれ。民俗学者。民俗学者柳田国男に沖縄行きを勧めらた。沖縄で得た感動が、民俗学者折口信夫の基礎となっている。折口は「まれびと」「貴種流離譚」など、独自の言葉を駆使しその論文を発表した。




■ 毎日、モモを2つ

 食事バランスガイドでは毎日くだものを2つ摂取することを推奨しています。モモなら2つです。



☆ 編集部より ☆

 科学は、実験の再現性と科学的合理性に基づいています。論が多数派であるとか、有名であるとかは無関係です。「毎日くだもの200グラム」も繰り返し科学的検討を受けています。(tnk)

 先週1週間泊り込みで研修に行っていたため、金曜日にメルマガを配信できませんでした。すみませんでした。
 研修中は泊り込み食事つきであったため、果物を食べる機会がありませんでした。帰ってきてから甘夏、びわ、さくらんぼをまとめ買い。さらに居酒屋にあった1杯500円の無添加りんごジュースも頼んでいました。
 キャッチコピーを送ってくださった方ありがとうございます!まだまだ募集中ですので、どんどんご応募ください。(KT)




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。

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 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

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