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□□■ 果物&健康NEWS Vol.23 ■□□
■ 2004年8月6日(金) ■
みなさん、こんにちは!
今回は、夏ばてと果物の特集です。
■メニュ−■
□□ 夏ばてと果物 □□
□■ くだもの消費に関するアンケート調査(結果概要) □■
●◇ 今週のレシピ ◇●
□□ 夏ばてと果物 □□
今年は例年にも増して暑い夏が続いています。日本の夏は、高温多湿で蒸し暑いため、生活リズムが崩れやすくなります。そのため、食欲がなくなり、身体全体がだるく疲れがとれない、何もする気がおこらない、下痢や便秘になるなどの夏ばての症状がでてきます。
夏ばては、発汗による水分やミネラル不足、栄養バランスの偏り、睡眠不足による疲労の蓄積などが原因と考えられています。暑いと発汗により水分が出てしまうので、吸収される水分の量が追いつかなくなります。また、消化器官の機能が低下し、本来必要とする栄養素が不足し体力を消耗します。そうなると、ますます食欲がなくなるといった悪循環が生じます。これに睡眠不足が加わるとさらにばてます。
夏ばて対策としては、こまめな水分の補給が必要です。暑くて喉が渇いたといって、冷たい飲み物ばかり大量に摂取すると、吸収されず胃が膨満し、食欲がさらに低下します。夏ばてには、少しずつ水分補給を行うことが大切です。従って、こまめな水分補給には、水分の多いナシ(水分88.0%)、スイカ(水分89.6%)などから摂取することも適切なやり方です。昔は、夏の暑い日に家族が縁側に並んでスイカを食べることがありました。
夏は、ビタミンB1などの栄養素が不足しがちです。ただ、夏バテなどで体力が消耗しているときは、無理してカロリーの高いものを食べようとしても逆効果です。こんなときは、梅干しなどの酸味は、胃液の分泌を活発にして消化を助け、食欲を増進させます。
暑い夏には、のどごしの良いそうめんや冷や麦などの淡泊な食事になりがちです。そのため、栄養バランスが偏り、ビタミンなどが不足します。こんな時には、簡単に食べられて、ビタミンが豊富なミカンやモモ、ブドウなどの果物を一緒にとると栄養価が向上します。例えば、そうめん1人前(200g)だけですとビタミン不足となりますが、ミカンを2個加えると栄養価が格段に向上します(表)。そうめんには含まれていないビタミンAやCが付加されるだけでなく、夏ばて予防に有効なビタミンB1が、これだけで1日に必要な栄養所要量を男性で20%、女性で28%も満たせます。旬のものを食べるのは、おいしいだけでなく健康にもよいものです。果物をしっかり食べることが、夏バテ防止の秘けつです。
また、夏ばて回復には十分な睡眠時間を確保することも大切です。今年は、これからアテネオリンピックの放映が始まるので、睡眠不足には気をつけて下さい。眠れないときなどには、39度前後のぬるめのお風呂に入ると良いようです。昔は、土用の季節(今年は7月19日から8月7日)には、「桃の葉」を、お風呂に入れる習慣があったそうです。桃の葉には神経を休める効果だけでなく「あせも」や「湿疹」によくきくと伝承されています。
表 そうめんとウンシュウミカンの相乗効果
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そうめん(ゆで) ウンシュウミカン
1人前(200g) 2個(200g)
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カリウム(mg) 10 300
A (μg) 0 360
B1 (mg) 0.04 0.18
葉酸 (μg) 4 44
C (mg) 0 66
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□■ くだものの消費に関するアンケート調査(結果概要) ■□
本調査は、「毎日くだもの200グラム運動」の一環として、(財)中央果実生産出荷安定基金協会が(株)日本リサーチセンターに委託して実施したものである。
1 調査の実施概要
(1)調査の目的
生活習慣病を予防する上で、くだものを毎日食べることの重要性が明らかになっているものの、くだものの消費は若年層を中心に減
少しており、全体として適切な摂取量に達していない状況である。
このため、国民に健康で豊かな食生活を営んでいただくために、くだものに対する消費動向や今後の意向を明らかにし、我が国におけるくだものの消費拡大を図ることを目的として実施したものである。
(2)調査の方法
ア 調査の対象
首都圏とその他の地域(福島県、新潟県、愛知県、岐阜県)に
おいて、男女別、年代別等に1,000名を対象。
イ 調査方法
郵送調査
ウ 調査時期
平成16年6月
エ 回収状況
調査票回収数:670
回収率:67%
2 調査結果の要旨
(1) くだものを食べる頻度は“ほぼ毎日”が3割。
(2) 食生活のなかでのくだものの位置付けは“食後のデザート”が7割。
(3) 国産くだものと輸入くだものとでは“特にこだわらない”が5割。
(4) 「生鮮くだもの」の代わりに購入する「くだもの加工品」は、果汁ジュースが7割。
(5) くだもの(加工品を含む)と競合する他の食品は“特にない”が4割。
(6) 日ごろ店頭で売られているくだもののサイズについては、みかん、りんごで“ちょうどよい”が8割。
(7) 日ごろ食べているくだものの味については、みかんで“味のばらつきが大きい”が6割、りんごで“味のばらつきが大きい”、“特に問題はない”が4割。
(8) 今後、くだものを食べる量については、“特に変えようとは思わない”が5割。
(9) 今後のくだものの提供方法については“今よりも価格を抑えたくだものを提供する”が6割。
(10) 今後のくだものの販売方法については“袋売りではなくバラ売りによりくだものを販売する”が5割。
(11) 今後、くだものの消費量を増やすための取り組みとしては“くだものを食べると「健康に良い」ということをアピールする”が6割。
●◇ 今週のレシピ ◇●
日本みかん農協が実施したみかんクッキングコンテストで入賞した作品を紹介したサイトです。出来上がった料理の写真、作り方などが掲載されています。
☆みパン(みかんのパン)…農林水産省農産園芸局長賞
堀ユミさん作(神奈川県)
http://www.mint-j.com/fruit/03/3_07a.htm
☆みかんとチキンの超ジューシーな関係…全国柑橘宣伝協議会会長賞
中島敦子さん作(大阪府)
http://www.mint-j.com/fruit/03/3_07b.htm
☆ 編集部より☆
アジア・カップ準決勝で日本サッカーチームはバーレーンに劇的な勝利を収めました。負けたと思った時間帯もあったのでうれしいです。明日の決勝戦も勝ってほしいと思っています。全日本チームの食事メニューには果物がたくさん入っているそうです。これもうれしいニュースです。(tnk)
今年のハウスみかん、召し上がりましたか。甘くて美味しい上に、ビタミン、ミネラルを適切に補給できますので、夏ばて防止のためにぜひ、どうぞ。(N)
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