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  ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第242回 アメリカも塩分のとりすぎ

  




■□ 果物&健康N8WS Vol.242
□■  2009年4月20日(月)


みなさん、こんにちは。お元気ですか。
メルマガをゆっくりとお楽しみください。
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公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp

::■ 本日のメニュー ■::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇ 花:百人一首
 ◇ 今週のレシピ:アンズ
 ◇ 品種紹介:ウメ「玉織姫」
 ◇ 文献紹介:アメリカも塩分のとりすぎ
 ◇ 文献紹介:食事からのホウ素摂取は女性の肺ガンを減らす
 ◇ 科学ニュース:なぜアンドラ人は長生きか?
 ◇ 文学の中の果物:閑人詩話(河上肇)
 ◇ 果物花便り:花桃の里(長野県清内路)
 ◇ 今週の果物
 ◇ 今日のフォト
 ◇ 「読者から」への投稿方法がかわりました
 ◇ 編集部より



□ 花:百人一首

 人はいさ心も知らず古里は花ぞ昔の香ににほひける

       − 紀貫之 (古今集 :百人一首) −




□ 今週のレシピ:アンズ

○ 干しアンズのケーキ

材料(パウンド型1本分)
 バター80g、卵黄2個、卵白2個、小麦粉80g、干しアンズ100g、ラム酒 1/4カップ、クルミ40g、飾り用干しアンズ6個など

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://www.nn.zennoh.or.jp/recipe/kudamono/recipe18.html

○ あんず入りおやき

材料
 おやきミックスまたは小麦粉(ユメセイキなど) 500g、卵 1個、キャベツ 1個、あんず 3個、あんずシロップ漬け10〜15個位、など

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://www.ja-chikuma.iijan.or.jp/anzu/2007/05/post_14.php

○ あんず入りちらし寿司

材料
 米 2合、漬けたあんず 10個、しらす干し 20g、枝豆 50g、千切りのり 少々、など

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://www.ja-chikuma.iijan.or.jp/anzu/2007/05/post_11.php




□ 品種紹介:ウメ「玉織姫」

 「玉織姫(たまおりひめ)」は「織姫(おりひめ)」の自然交雑実生です。花は白色の一重咲きで開花期は3月上旬で「甲州最小」と同時期です。自家結実性で、結実良好です。果実は満開後90〜100日で収穫期を迎え、6月上〜中旬に収穫できます。果実は短だ円形で、果重は10g程で、現在栽培されているウメ品種の中では特徴ある大きさです。果皮色、果肉色とも淡緑色です。核は短だ円形で、先端部の尖りがないので、梅干しにして口の中に入れても違和感はありません。果実は完熟直前に収穫し、梅干しに加工すると優良な製品に仕上がります。

「玉織姫」の果実の写真は下記のサイトで見られます。
http://www.fruit.affrc.go.jp/kajunoheya/ikuseihinsyu/
data/hinsyu/pr-tamaorihime.html





□ 文献紹介:アメリカも塩分のとりすぎ

 日本人の塩分の摂りすぎが指摘されていますが、アメリカでも摂りすぎであることがアメリカ疾患管理予防センターの調査で明らかになりました。

 同センターの研究者らは、高血圧患者、黒人、中年、高齢者を含む人口集団で、ナトリウムの摂取量は平均して1日に3,436mgでした。このうち69%の人は、摂取量を1日に1,500mg以下にすべき人でした。

 アメリカの最新のガイドライン(2005年)における推奨ナトリウム摂取量は2,300mg以下です。ナトリウムの摂取を減らすために、同センターでは外食の際に新鮮な果物や野菜を選択すること、塩分を抜いてもらうよう事前に頼むこと、食品を買う前に栄養ラベルを読むことなどを推奨しています。

【文献】
Ayala, C et al.: Application of Lower Sodium Intake Recommendations to Adults --- United States, 1999--2006. MMWR Weekly, Mar. 27, (2009) 58: 281-283.




□ 文献紹介:食事からのホウ素摂取は女性の肺ガンを減らす

 アメリカ、テキサス大学の研究によれば、食事からのホウ素の摂取量が多い女性は肺ガンのリスクが低く、また、ホルモン補充療法(HRT)も有効であると報告しています。

 研究では、食事からのホウ素摂取量が最も少なかったグループは、多かったグループに比べて肺ガンの罹患率が92%高いことが分かりました。特に、60歳以下の女性や肥満の女性で顕著でした。また、ホルモン補充療法のHRTの使用も肺ガンのリスクを31%減らすことも分かりました。

 ホウ素はリンゴ、バナナ、ブドウ等の果物、ピーナッツ等の豆類、ブロッコリー等の野菜、コーヒー、ワイン等の飲料などに多く含まれています。

【文献】
Mahabir, S. et al.: Dietary Boron and Hormone Replacement Therapy as Risk Factors for Lung Cancer in Women. Amer. J. Epid., 167: 1070-1080. (2008) [doi: 10.1093/aje/kwn021]




□ 科学ニュース:なぜアンドラ人は長生きか?

 アンドラ公国はフランスとスペインの間に位置する小さな国です。ピレネー山中にあるこの国の人々の平均寿命は83.5歳と長寿です。この長寿の秘訣として、行政機関による無料の運動クラスや体育館への無料送迎バスなどによる運動の促進努力、果物や野菜の摂取量の多い伝統的な地中海式の食事、世界第3位の健康保険制度、高地に位置する国土、犯罪発生率の低さ、高い幸福感、7世紀にわたる無戦争経験がもたらす安心感、長期の民主主義などが挙げられています

ニュースサイトは下記です。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7649339.stm




□ 文学の中の果物:閑人詩話(河上肇)

 佐藤春夫の車塵集を見ると、「杏花一孤村、流水数間屋、夕陽不見人、牛麦中宿」といふ五絶を、

 杏(あんず)咲くさびしき田舎
 川添ひや家をちこち
 入日さし人げもなくて
 麦畑にねむる牛あり

 と訳してあるが、「家をちこち」はどうかと思ふ。原詩にいふ数間の屋は、三間か四間かの小さな一軒の家を指したものに相違なからう。古くは陶淵明の「園田の居に帰る」と題する詩に、「拙を守つて園田に帰る、方宅十余畝、草屋八九間」云々とあるは、人のよく知るところ。また蘇東坡の詩にいふところの「東坡数間の屋」、乃至、陸放翁の詩にいふところの「仕宦五十年、終に熱官を慕はず、年齢(とし)八十を過ぎ、久く已に一棺を弁ず、廬を結ぶ十余間、身を著けて海の寛きが如し」といふの類、「間」はいづれも室の意であり、草屋八九間、東坡数間屋、結廬十余間は、みな間数(まかず)を示したものである。杏花一孤村流水数間屋にしても、川添ひに小さな家が一軒あると解して少しも差支ないが、車塵集は何が故に数間の屋を数軒の家と解したのであらうか。専門家がこんなことを誤解する筈もなからうが。

 「遠近皆僧刹、西村八九家」、これは郭祥正の詩、「春水六七里、夕陽三四家」、これは陸放翁の詩。これらこそは家をちこちであらう。



河上 肇(かわかみ はじめ)
 1879年10月20日 - 1946年1月30日。経済学者。名文家で、ベストセラー小説「貧乏物語」が有名。




□ 果物花便り:花桃の里(長野県清内路)

 花桃の里、長野県清内路(せいないじ)には、 1600本余りの桃の花が、国道256号沿いと月川温泉周辺を華やかに埋めつくしています。同じ枝から赤、白、ピンクの三色に咲き分ける珍しい品種は、一見の価値がありです。

 開花状況は、例年より一週間ほど早く、花桃が満開となってきました。清内路支所・小学校付近の花桃は現在見頃となっています。

今年は、この後ゴールデンウイークいっぱいまでが見頃となりそうです。
http://www.seinaiji.jp/osirase/archives/2009/04/post_179.html

花桃の里(長野県清内路)のサイトは下記です。
http://www.seinaiji.jp/




□ 今週の果物

 今週は香川県高松市の青果物市場に入荷している果物について紹介します。地元産の果物はネーブルオレンジ、甘ナツミカン、ハッサク、キウイフルーツ、イチゴなどです。取り扱いの多い果物は、ハッサク、「清見」、デコポンなどカンキツ類とリンゴやイチゴなどです。産地別では地元香川産に続いて、青森、高知、和歌山、愛媛、熊本産などです。

ウンシュウミカン、ネーブルオレンジ、甘ナツミカンは香川産です。ハッサクは和歌山、香川産などです。

リンゴ「ジョナゴ−ルド」、「ふじ」は青森産です。

イチゴは香川、熊本産などです。

キウイフル−ツは香川、和歌山産などです。ビワは熊本、長崎産です。サクランボは山形産です。

メロンは高知、静岡産などです。スイカは熊本産などです。




□ 今日のフォト

 雨の降らない日が続きました、写真は久しぶりに雨が降った翌日のナシの育種圃場です。暖かさにつられてたくさんの果樹の花が一斉に咲き出しました。近くの水の引かれた水田にはサギが舞い降りていました。

http://www.kudamononet.com/kkr/snapshot/KK-News84.html
  (掲載は次号まで)





□ 「読者から」への投稿方法がかわりました

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   ■ 今年の母の日(5月10日)には、ビワやサクランボはいかがですか


☆ 編集部より ☆

 いよいよゴールデンウィークが間近です。リンゴの花や桃の花など果物の里を訪ねる旅もいいかもしれません。(tnk)

 土日で長野の神林温泉に行ってきました。桜の花びらが散る中、桃の花が見事に咲いていて、ピンク色の濃淡のコラボレーションがすばらしかったです。(KT)





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