ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第34回 果物とビタミンC


  

      
□□■ 果物&健康NEWS Vol.34 ■□□
  ■ 2004年10月29日(金)   ■


みなさん、こんにちは!
今回は果物とビタミンCです。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp



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 ◇ 果物とビタミンC
 ◇ 用語解説
 ◇ 今週のレシピ&サイト紹介
 ◇ 旬のやさいくだもので健康づくり(イベントについて)
 ◇ 平成16年度「りんご祭り」の開催
 ◇ 果物・野菜が主役のクッキングコンテスト
 ◇ 編集後記



□ 果物とビタミンC

 果物に含まれている成分といえばビタミンCを連想する方が多いのではないでしょうか。ビタミンCは、オレンジには80mg/200g、レモンには200mg/200g、甘ガキには140mg/200g、キウイフルーツには138mg/200g含まれています。ビタミンCの一日の栄養所要量は、100mgですので、甘ガキなら果実半分程度で十分にまかなえます。

 大航海時代のヨーロッパの船員たちが最も恐れていた病気が「壊血病」です。壊血病は、歯茎が腫れ、目が乾燥し、皮膚に青アザのような出血を伴い、最終的に死に至る病です。バスコ・ダ・ガマのインド航路発見の際には、160〜170人(文献により数値が異なる)の乗組員のうち約100人が壊血病で死亡したと伝えられています。彼らは、1497年7月にポルトガル・リスボンを出航し、1498年5月にインドのカルカッタに達しました。

 壊血病の原因を世界で最初に科学的に解明したのがイギリス海軍の船医ジェームス・リンド(James Lind)です。リンドは、スコットランドの裕福な商人の家庭に生まれ、外科医に弟子入りをして医学の道を進み、軍医として軍艦ソールズベリー号に乗船しました。リンドを乗せたソールズベリー号では、壊血病で多くの船員が亡くなりました。彼は、病気の原因として食事内容に注目し、1747年5月に、壊血病予防のための実験を行いました。航海中と同じ環境になるようにして、2人ずつ6種類の献立を2週間食べさせたところ、オレンジとレモンを与えた2人は、一週間後には病状が回復しました。この実験結果を1753年に報告しましたが、イギリス海軍がレモンやライムジュースなど柑橘類の摂取を決めたのは1795年になってからでした。このカンキツ類の摂取は壊血病を劇的に予防しました。そのため、イギリス人のニックネームがLimey(ライミイ:俗語)となったとのことです。

 リンドは、ビタミンC発見への道しるべを残したばかりでなく、世界で初めてヒト介入研究(臨床実験)を行った科学者として賞賛されています。その後、セントジェルジ(ビタミンCの父)が、ビタミンCを発見し、ノーベル賞(1937)を受賞しました。我が国におけるビタミンC摂取への寄与度は果物が他の食品を押さえて第1位です(表)。

表 ビタミンCへの寄与度
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順位 食 品      R2
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1  果物類     0.2526
2  緑黄色野菜   0.1343
3  その他の野菜  0.0521
4  いも類     0.0066
5  調味嗜好飲料  0.0067
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□ 用語解説

ヒト介入研究
 人に対する疾病の予防法や治療法の有効性を評価するために行なわれる試験。対象者を、評価しようとする予防や治療を行う介入(摂取)群と、治療や予防は行わない対照群にわけて比較する。介入(摂取)群が、対照群よりも統計的に有意な差が得られれば、予防法や治療法の有効性が示されたことになる。ヒト介入研究は、試験管レベルや動物実験レベルの研究と比較して、格段に科学的信頼性が高い。



□ 今週のレシピ&サイト紹介

 果物をジャムにして食べるのも楽しみの一つです。日本ジャム工業組合が提供する下記のホームページでは、ジャムの歴史や材料の特長などを分かりやすく解説しています。ジャムの品質基準、成分等に関する資料もあります。

http://www.jca-can.or.jp/~njkk/

 また、上記ホームページのサイトにある「料理1」では、イチゴジャムを使ったフルーツ酢豚を、「料理2」では、リンゴジャムを使ったポテトサラダなどを紹介しています。



□ 旬のやさいくだもので健康づくり−イベントについて

第一部 「旬のやさい・くだもの料理教室」 
     料理研究家 小川 聖子氏

第二部 「野菜果物に関する講演」 
@「果物の健康パワー」
 (独)農研機構果樹研究所品質化学研究室長
 「果物&健康NEWS」編集長 田中 敬一氏
A「野菜・果物はカラダのミカタ」
 管理栄養士・健康運動指導士 平野美由紀氏

日時:平成16年11月2日(火) 10:00〜16:00
会場:大宮ソニックシティ(参加費無料)
第一部 10:00〜13:00 テプコソニック 30階
第二部 14:00〜16:00 市民ホール 4階
詳細は「果物&健康NEWS」30号を参照して下さい。



□ 平成16年度「りんご祭り」の開催

1 開催日時:平成16年11月7日(日)
      午前10時〜午後5時(予定)
2 開催場所:横浜赤レンガ倉庫イベント広場
3 実施内容:全国ふるさとフェア実行委員会の主催する「全国ふるさとフェア2004」において「りんご祭り2004」を開催する。イベント会場において、りんご祭り参加県別の試食・販売ブースを設置し、りんご娘等による試食 ・対面販売を行うとともに、りんご及びくだもののパネル展示などを行う。



□ 果物・野菜が主役のクッキングコンテスト

不足しがちな野菜・果物をもっとたくさん摂取して欲しいという願いから青果物健康推進委員会(ベジフルセブン)、ファイブ・ア・デイ協会(5 A DAY)は、果物・野菜を使ったメニューを募集するコンテストを共催しています。果物・野菜のオリジナルメニューを提案して下さい。

締め切り:2004年11月20日
応募要領は下記サイトから
http://www.yasaicontest.jp/



☆ 編集部より ☆

 今週は、ヒト介入研究のリンゴ摂取期間なので毎日2個食べています。お通じが格段に良くなっています。(tnk)

 新潟中越地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。(N)


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