ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第42回 リンゴは水に沈む、浮く?


  

      
□□■ 果物&健康NEWS Vol.42 ■□□
   ■ 2005年1月14日(金)    ■


あけましておめでとうございます。
本年も引き続きご愛読よろしくお願いいたします。

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キッズQ:
 リンゴは水に沈む、浮く? 正解はキッズQコーナーで。


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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp



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 ◇ 謹賀新年
 ◇ キッズQ − リンゴは水に沈む、浮く?
 ◇ 今週のレシピ
 ◇ 食育コーナー
 ◇ お知らせ
 ◇ 読者欄の新設
 ◇ 編集部より



□ 謹賀新年

 あけましておめでとうございます。皆様にはお健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 今年は「果物&健康NEWS」として最初のお正月となりました。皆様のご愛読のおかげをもちまして発行回数が42回、発行部数が3700部以上へと成長できました。今後、従来のスタイルを継承するとともに、食育情報についても取り上げていきます。子供たちが果物を使った料理を作るとき、プラスα情報として果物の不思議も一緒に伝えられればと思います。こうした情報も果物を魅力的にする「味」であり、食と農を結ぶ大切な接点の一つではないかと思っています。読書欄も新設します。ぜひ皆様のご意見や果物にまつわる楽しいお話をお寄せ下さい(投稿要領は下記)。

 皆様に読んで頂けて、役に立つ情報を提供していきたいとの思いを新たにしています。本年も果物&健康NEWSを、どうぞよろしくお願いします。



□ キッズQ − リンゴは水に沈む、浮く?

 昭和40年(1965)、「にほんのうた」シリーズの第一弾として作られた、永六輔作詞、いずみたく作曲の「十和田の底に」では、「湖の底に沈んだリンゴ 愛の深さに寂しさに ・・・」と歌われました。青森県の、そしてリンゴのイメージにぴったりした美しい歌で当時ヒットし、今も歌い継がれている名曲です。

 ただ、現在この歌の歌詞は「湖の底に沈んだあなた」と変更されています。そうなのです。リンゴは残念ながら水に沈みません、浮くのです。理由は、リンゴの比重が水よりも軽いためです。

 比重とは、「ある物質の密度と標準物質の密度(普通は4℃の水)との比」と定義されています。水の中に入れたとき、それが浮かぶか、沈むかはその物質の比重によります。氷が浮くのは、水の時よりも比重が軽いからです。

 比重は、アルキメデスが、王冠の金の純度を調べるよう命じられたとき、良い考えが浮かばず疲れてお風呂に入ったとき、体が軽くなっていることに気づき、思いついたと言われています。うれしさのあまり裸で街に走りでたとの逸話があります。

 美味しいリンゴを選ぶとき、ずっしりと重い果実がおすすめですが、これは果実の中の成分が充実しているため相対的に比重が大きいことを示しています。この原理を利用した独創的な研究が志村勲東京農工大名誉教授らによって行われました。食塩を水に加えて、比重1.01〜1.15の食塩溶液を作り、収穫した鬼皮付きのクリを、この比重の分かった食塩溶液に順番に入れていき、クリが浮かんだところをその果実の比重とする方法を開発しました。この方法を用いて、たくさんの品種を調らべてみると比重1.06以上の果実の肉質は粉質で、デンプンが多く含まれていることが、比重1.03以下では、粘質で、デンプン含量が少なく、水分含量が多いことが分かりました。そして、比重が大きいクリほど美味しいことが分かりました。そのため、比重はクリの品質指標の一つとなっており、クリの育種に応用されています。

 皆さんも、色々な果物の比重を測って美味しさと比べてみて下さい。




□ 今週のレシピ

○栗カレー

 焼き栗にして入れるとつぶれることなく、食べた時栗の風味や、焼き栗の香ばしさ、甘みがありほっくりした栗の味がカレーとよく調和するそうです。しば栗(山に落ちている野生の栗)で作るとさらに甘味があっておいしいとのことです。

材料(6人分)
 中位の栗 32個、人参 小1本、玉ねぎ 小3個、じゃがいも 2個、鶏肉 300g、中辛のカレールウ 1箱、サラダ油 少々、塩 少々、コショウ 少々、ごはん 6皿分
作り方とできあがりの写真は下記のサイトで見られます。
 http://www.city.sasayama.hyogo.jp/mikaku/rckrcarry.html


○栗もち

 栗あんを作り、餅にまぶすか、栗あんとして中に入れます。
材料
 栗 適量、砂糖 適量、もち 適量、塩 適量
作り方とできあがりの写真は下記のサイトで見られます。
 http://www.city.sasayama.hyogo.jp/mikaku/rckrmochi.html




□ 食育コーナー

 農林水産省が作っている子どものための農業教室のサイトは下記です。農業のおもしろさ発見がテーマです。
 http://www.maff.go.jp/kyoshitsu/index.html

 森本純平元和歌山県山村産業試験場場長が作っている「みかんとその仲間たち」のサイトは下記です(農林水産技術情報協会)。みかんをはじめとするカンキツ40種類の来歴などを写真入りで紹介しています。
 http://www.afftis.or.jp/mikan/mikan.htm




□ お知らせ

○ 「ニッポン食育フェア」

 「ニッポン食育フェア」が、東京国際フォーラムで下記の日程で開催されます。フェアでは学校・家庭の食育コーナー、安全・安心を考えるコーナー、記念講演、食材の展示・試食等様々な催しがあります。
ぜひ、ご家族そろってお越し下さい。

・日時:1月15日(土)10:00〜18:00
  16日(日)10:00〜17:00
・場所:東京国際フォーラム 展示ホール(1)
 http://www.ruralnet.or.jp/shokuiku/


○ 農林水産本省「消費者の部屋」特別展示

 農林水産本省「消費者の部屋」において、「身近な食材を知ろう!」をタイトルに下記の日程で米、野菜、果物等の食材に関する基礎知識の紹介、パネル展示等が行われます。こちらもぜひお越し下さい。

・日時:1月17日(月)〜21日(金)
 10:00〜17:00(17日は12:00から、21日は13:00まで)
・場所:農林水産本省本館1階「消費者の部屋」
 http://www.maff.go.jp/




□ 読者欄の新設

 新年から読者欄を新設いたしますので、皆様のご投稿をお待ちしています。果物にまつわる思い出、食べ方の工夫、メルマガへの感想など、楽しいお話を期待しています。

投稿規定
 ・電子メールの宛先は kudamono_kenkou@nm.maff.go.jp です。
 ・他のメールと区別するため表題を「読者欄投稿」としてください。
 ・字数は200字以内でお願い致します。
 ・最後に県名とメルマガ記載用の名前(本名以外でもかまいません)をお書き下さい。(<例>青森県:リンゴ大好き)
 ・紙面の関係からすべての投稿お載せできないかも知れません。あら かじめご了承下さい。



☆ 編集部より ☆

 新鮮なリンゴは水に浮きますが、腐ってしまったリンゴは沈みます。寝静まった夜、「十和田の底に」を聞いていると新鮮なリンゴにも沈んでほしいような気がしてきました。(tnk)

 東京国際フォーラムでの「ニッポン食育フェア」では、果物の健康機能性等の紹介や歯科衛生士劇団による子供向け食育ドラマ「歯なしになったパナシ君」、実演・試食「料亭の技を見せる!」、「蕎麦産地の日常蕎麦料理」等面白そうな催しが様々です。行きましょう。
(N)




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。
 無断転載は、引用を含めて、お断りします。
 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

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