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□ キウイフルーツの健康機能性
果肉がエメラルドグリーンのキウイフルーツは、見た目が美しいばかりでなく栄養素の宝庫といえる果物です。水溶性ビタミンであるビタミンCは、200g中に138mgと豊富です。食事摂取基準2005年版の1日の推奨量は100mgなので、1〜2個食べるだけで十分な量を摂取できます。さらに、脂溶性ビタミンであるビタミンEを2.6mg/200g含み、200g摂取すると1日の目安量(30-49歳の男序とも8mg)の32.5%も満たすことができます。
ビタミンCとEは抗酸化ビタミンとしてよく知られていますが、両者の働き方や働く場所が異なるので、両者を同時に摂取できるキウイフルーツでは抗酸化の相乗作用が期待できます。
また、アルツハイマー認知症や心臓病の予防に関与する葉酸も72μg/200g含まれており、この量は成人1日の推奨量240μgの30%に相当します。
キウイフルーツには、ナトリウムが少なく、カリウムが580mg/200g含まれているためカリウムの供給源としても優れた食品です。カリウムを多く摂取すると血圧が下がり、心臓発作の危険性が低下します。カリウムの摂取目標量は、1日当たり30-49歳の男性で2900mg、女性で2800mgですが、実際には男性で2258mg、女性で2103mgしか摂取していません。また、食事摂取基準で推奨している生活習慣病予防のために必要なカリウム含量は1日当たり3500mgとしているので、キウイフルーツを食事に加えることは高血圧など生活習慣病予防に有効です。さらに、カリウムは、尿からのカルシウムの排出を抑制する効果もあります。
キウイフルーツ200gにはカルシウムが66mgと豊富に含まれており、この量は食事摂取基準の目標量600mgの10%に相当します。閉経前の女性の骨の密度を調査した結果、カルシウムの摂取量が多い人の骨密度は高いと報告されていることから、キウイフルーツは骨粗鬆症などのリスクを減らす効果も期待できます。
食物繊維も多く(5.0g/200g)含まれています。水溶性食物繊維(1.4mg/200g)は、血糖値やコレステロールを下げる働きがあります。不溶性食物繊維(3.6mg/200g)は、吸水力が強いので便のかさが増えるため排便回数が増加して便秘が解消されます。
さらに、有機酸として、クエン酸、キナ酸、リンゴ酸が含まれ、レモンやライムなどに次いで有機酸が多く、疲労回復に役立ちます。中国では、サッカーや陸上競技など暑い環境下での運動にキウイフルーツベースのスポーツドリンクが有効であると報告されています。
キウイフルーツはほぼ1年中食べられますが、日本で生産されるキウイフルーツは秋から冬が旬です。爽やかで美味しいキウイフルーツをお楽しみください。
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