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 ■ 果物摂取で便秘予防
      
果物摂取で便秘予防


 
      
□ 果物摂取で便秘予防

 女性の多くが便秘に悩まされています。便秘とは、3〜4日以上排便がなかったり、排便に困難を感じるような状態をいいます。便秘になると、便の量や排便の回数が減るために、食物が大腸や小腸に長くとどまり、便に含まれている老廃物や細菌毒素などの有害物質の影響が腸管を通じて身体全体に及びます。そのため、便秘になると大腸ガンや乳ガンなどの疾病の原因となります。

 便秘に悩んでいる人の多くは肌のトラブルをかかえています。便秘と肌荒れとの関係についてのメカニズムは、まだよくわかっていませんが、体の新陳代謝が悪くなりホルモンの代謝が落ちるとか、自律神経の働きが低下して、皮膚の血行が悪くなるなどによると考えられています。いずれにしても、便秘解消とともに肌のトラブルもよくなるケースが多いようです。従って、肌荒れ解消には便秘解消が必要です。

 便がバナナ状で水分含量が70〜80%程度の理想的な状態になると、便の体積が増し、腸を通過する時間が短くなり便秘が改善されます。果物には、このような働きをもつ良質な食物繊維が豊富に含まれているので、便秘に効果があります。

 高食物繊維食として果物などを摂取した人と、果物の代わりにジュースなど低食物繊維食品を摂取した人とを比較した試験では、高食物繊維食の人は、便の量が多く、腸を通過する時間が短くなり、排便回数が多くなることが認められています。食物繊維を多く食べると便の量が増える比例関係にあることから、果物の摂取量を増やすほど便の量は多くなります。

 果樹研究所で行われたヒト介入研究では、リンゴを1.5〜2個摂取すると、排便の回数が増え、便の悪臭が減るとともに、便中の食物繊維や水分の量が増加し、便性の改善が認められました。このことは、リンゴ摂取は便秘の解消に有効なことを示しています。

 食物繊維のうち、水にとける食物繊維は、腸内細菌によって分解され、腸内を酸性にします。腸内が酸性になると腸が刺激を受け、蠕動運動が活発になります。また、水に溶けない不溶性食物繊維は水分を保持する力が強いので、便の体積を増やすとともに、水分を適性にする働きがあります。

 現在、日本人は食物繊維の摂取量が不足しているといわれていますが、標準的な食生活を送っている人であれば、今の食事に1日1個のリンゴを加えれば、望ましいとされている食物繊維量になり便秘解消に効果を発揮します。

 以上のように便秘予防には食物繊維の摂取が大切です。リンゴなど果物を毎日200g以上、しっかり食べて腸内環境を整え、自然なお通じをめざしましょう。





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