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 フルーツ・エピソード No.1
      

□ リンゴは、禁断の智慧の実?!



 神はエデンの園に住むアダムとイヴに、どの実を食べてもいいが、「善悪の智慧の実については、なんじはそれを食べてはならない。なぜなら、食べた日になんじは、必ず死ぬからである(But of the tree of the knowledge of good and evil, thou shalt not eat of it:for in the day that thou eatest thereof thou shalt surely die.-- 旧約聖書:創世記Genesis 2: 9)」と命じました。ところがある日、ヘビが「あれは智慧の実だ。食べてごらん」と、イブをそそのかしました。そのため、イヴは禁断の実を食べてしまいました。イヴにならってアダムも食べてしまいました。その結果、禁を破ったアダムとイヴはエデンの園を追われ、人類の厳しい旅路が始まりました。

 アダムとイブが食べた「禁断の智慧の実」が何であったか。リンゴと考えられていますが、この有名な「禁断の智慧の実」についての説明が聖書のどこにもないため、異説があります。アダムとイブの裸を隠したイチジクではないか。近東アジアで永遠を示すザクロではないか。ブドウあるいはアンズではないか。

 聖書からは果物の種類は特定できませんが、伝統的にリンゴと解釈されています。リンゴを赤道面から切ると種子の配置が星形をしており、この形は女神のシンボルであること。イブを誘惑するヘビは脱皮を繰り返すことから不死のシンボルであることなどから創世記の作者はリンゴを想定していたのではないかなど、リンゴ説を支持する論拠もたくさんあります。

 それぞれの説には、それなりの根拠があり、どれが正しいのかよく分かりませんが、智慧の実をリンゴとする説が一番しっくりとするように思います。だからリンゴ説が一般化したのかも知れません。アダムとイブとヘビの木版画を下記のサイトで見ることが出来ます。

http://www.wordiq.com/definition/Image:AdamAndEve_fx.png





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