|
第1回
□ カキを毎年たくさんとるには?
果物のことをたくさん知って、沢山食べていただきたいと思います。そのため、果物を自分の手で、庭先や鉢植えで育て、楽しんでみませんか。
最初から「難しいとあきらめている」、「やりたいけどまだ、手をだせない」、「興味があり植えては見たが、実が成らずやめてしまった」、「木(樹)ばかり大きくなるので切ってしまった」等々良く耳にします。そこで、家庭で楽しむ果物作りのコツや疑問について、その季節の折々に解説していきたいと思っています。
今回は庭先によく見られる「カキ」を毎年たくさん収穫するにはどうしたらよいかについてお話しします。カキの木には、大きな果実を成らす力がありますが、カキの木の能力以上に果実が沢山つくと、大きくて美味しい果実にすることはできません。また、沢山成らせると果実に栄養分が取られてしまい、次の年の花を作るための栄養分がなくなり、翌年果実がとれなくなってしまいます。
カキは、何もしないと沢山実が成る年(表年)と少ない年(裏年)が繰り返されます。こうした現象を専門的には「隔年結果」と呼んでいます。そこで、毎年同じように果実を成らせるためには、樹になる果実の量を調整する必要があります。果実の成る量を一定にするため、まだ果実が小さいうちに取り除くのが「摘果」です。花の時期に成らせる果実の量を調整する場合は、摘蕾・摘花と呼びます。この摘蕾・摘花、摘果をすると、毎年、大きくて美味しい果実を収穫することができます。
1)摘果の時期
摘蕾・摘花は開花前から開花期にかけて行います(着果率が向上します)。摘果は、開花後40日くらい経過し、果実の成り具合を見極めてから行います。時期としては7月上旬頃になります。カキ農家では摘蕾による調節が主体で摘果は手直し程度にしています。
2)摘果の程度
‘富有’などの品種の場合、1本の枝に1つの果実を標準とし、葉の枚数が18〜20枚に果実1個を目安に摘果します。葉が5枚以下の枝には実をつけさせないか、2〜3本の枝に1個の果実とします。但し、勢いの良い枝や果実が小さい品種では1本の枝に2〜3個成らせることもあります。また、果実が成っているところが樹の中で偏っている場合は、樹全体を考え、1本の枝に2個成らしたり、葉が5枚以下の枝にも成らせる場合もあります。
「カキが色づきゃ医者が青くなる」秋まで虫や、病気に負けないよう見守りましょう。
(2005/6/10記)
御感想などのメールをお待ちしています。
お便りは右の図をクリックしてお送りください→
無断転載は、引用を含めて、お断りします。 ご協力に感謝いたします。
Copyright 2005 勝ちゃんの家庭で楽しむ果物作り All rights reserved. No reproduction
or republication without written permission.
|
|
|