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第21回
□ 花芽の付き方、実のなり方いろいろ
その2.混合花芽
前回に引き続いて花芽の付き方です。今回は、混合花芽について説明します。混合花芽とは、外見上は1個に見える芽の中に花を咲かせる芽と葉をつけ枝として伸びる葉芽が一緒になっている芽のことです。この仲間には、カンキツ類、リンゴ、ナシ、カキ、ブドウ、クリ、キウイフルーツなどがあります。
冬場の剪定時、リンゴ、ナシなどの混合花芽は大きいので、外観からみても花にならず葉や枝になる葉芽と区別がつきます。一方、カンキツ類やブドウ、キウイフルーツなどでは両者はほとんど区別がつきません。ただ、ブドウやキウイフルーツでは実がなりだす年齢(結実年齢)に達していて、枝が充実していることを前提にすれば、ほとんどの芽は混合花芽です。
カキやクリでは先端から数芽の比較的大きい芽は混合花芽ですが、葉芽と外見上は見分けにくい場合もあります。このためカキやクリでは1年生の枝を半分近くまで切りつめると花芽の部分がなくなってい実がなりません。
混合花芽の花の咲き方は種類によって異なります。リンゴやナシでは芽の基部からわずかに花台を伸ばし数個から10個程度の花をつけますが、カンキツ類、カキ、クリ、ブドウ、キウイフルーツなどでは、春先に混合花芽から新しく伸びた枝に花をつけます。
カンキツ類やナシ、リンゴなどは、伸びた枝の先端が混合花芽となる場合が多く、養分を多く蓄えた枝では側芽も混合花芽(腋花芽という)となります。従って、枝にある混合花芽を確認して枝を切るようにしてください。前回紹介した純正花芽をつけるモモなどは1年生の枝の基のほうまで花芽をつけるので、途中まで切りつめても花は咲きます。
以上のように、それぞれの果樹の花芽についての結果習性を知り、枝の切り方(剪定)を考える必要があります。花芽を切り捨てないようにして果実をならせましょう。
(2005/11/25記)
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