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第25回
□ 剪定の実際 − 枝の切り方
1.弱剪定と強剪定 枝を元から切ったり、枝を短く切り詰めたりして大量に剪定することを強剪定と言います。反対に枝の数を減らさず、切り詰めも少ししかしない剪定を弱剪定と言います。一般的には大量に枝を切り、強く切り詰めると、その樹は新しい枝を元気よく沢山だして成長しますが、花や実の数は少なくなります。反対に、弱い剪定にすると花や実がつきやすくなります。剪定ではこの強・弱の剪定の特色を生かし、樹の勢いや大きさ、結実量などを調節します。
2.切り返し剪定と間引き剪定 1)切り返し剪定:1年枝でも大枝でも、枝の途中で切る方法が切り返し、あるいは切り戻し剪定といい、こうすると枝が沢山残ります。切り返し程度は弱い切り返し、強い切り返しがあります。
切り返し剪定は骨格枝を育成する場合や隔年結果性の強いカンキツ類やカキなどの樹種で、成り年に結果量を少なくして新梢の生長を盛んにする場合に行います。また、老樹齢の樹勢を回復(枝の若返り)させる場合などの主要な剪定法です。
2)間引き剪定:1年生枝のつけ根、大枝の分岐部あるいは基部から切る方法を間引き剪定といいます。1年生枝から側枝、あるいは亜主枝候補まで切り除かれるので、芽数の総量は切り返し剪定と同じでも、残された枝1本当たりの芽数が多くなるので、新しく発生する枝は落ち着いた枝になり、花芽も着きやすくなります。
剪定ではこの「切り返し剪定」と「間引き剪定」を組み合わせながら各枝のバランス、樹全体のバランスを整えます。
3.不要な枝を取り除く剪定 光が通りにくいほど枝が込みすぎている樹を見ると、花芽の付かない枝や枯れ枝、他の枝の成長を妨げる枝などが目に付きます。その場合、最小限不要と思われる枝を選んで剪定します。ただ、必要な枝を残して、その他の枝を切ろうとの考えで剪定すると強剪定になってしまうので、枝はできるだけ残そうとの気持ちを持って、どうしても残せない枝を選んで切ることが必要です。
(2005/12/27記)
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