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第47回
□ 家庭で楽しむブルーベリー栽培15
繁殖その4
2)枝接ぎ 時期と方法: 枝接ぎの代表的な方法は「切り接ぎ」です。そこで今回は切り接ぎ法について説明します。最も一般的に行われる切り接ぎ時期は春です。切り接ぎ法には台木を掘上げて接ぐ方法(揚接ぎ)や台木を畑に植えた状態で接ぐ方法(居接ぎ)があります。揚接ぎの場合は台木を事前に掘りあげて根をコンパクトに切り詰めて整理しておきます。
また、品種更新等の目的で太枝に高接ぎする場合は「剥接ぎ」や「袋接ぎ」、「腹接ぎ」等の方法があり、その他「割接ぎ」等の方法もあります。それぞれの方法で穂木の作りかた(削り方)、台木の削り方が少しずつ異なりますが、どの方法も穂木と台木の形成層を合わせることは同じです。
使用する道具: 前に紹介した芽接ぎ法と同様、良く切れる切り出しナイフ(接ぎ木ナイフ)、剪定バサミ、接ぎ木テープ(専用のテープも市販されていますが、ビニール袋などを2cm程度の巾にテープ状に切り使用することも可)を用意します。
穂木の採取: 穂木(接ぎ木したい品種の枝)は充実した新梢を選びます。剪定時期に採穂する場合の時期的は1月中旬頃が良いと思います。採穂した穂木は、少し厚手のビニール袋に入れ乾かないように切り接ぎ時期まで冷蔵庫で保存します。
3)手順(台木と穂木の削り方) 台木の削り方: 台木の幹周は穂木よりやや太めとし、接ぎ木位置は地面から10cm程度とします。接ぎ木操作に都合の良い平滑な面を選び、穂木挿入部となる側を少し高くなるように良く切れる剪定鋏等で、皮部を出来るだけつぶさないように切り取ります。
台木部の削り方は、平滑な部分の切口を接ぎ木ナイフ(切り出しナイフ)で上部から木質部が少し付くように2.5cm〜3cm程度の深さに、また、下部がわずかに末広がりなるように削り下げておきます。
穂木の削り方: 穂木の削り方は、平らな部分を選び穂木の基部から削った台木の長さより5mm程度長目の3.0cm〜3.5cm程度、皮部に木質部が少し付け平らに削ります。また、台木の削り口と同様やや基部の方が末広がりなるように削ります。次に基部から1cm程度の反対側を45度よりやや鋭角に切り返し接ぎ穂とします。
台木と穂木の合わせ方
台木と穂木の形成層同士が接するように穂木を台木に挿入します。うまく挿入されると穂木の削り部が台木部の上にわずかにでます。穂木挿入後、ビニールテープで穂木部と台木部の合わせた形成層がずれないように縛ります。パラフイルム(商品名:メデール等)のようなテープの場合は穂木全体を、ビニールテープの場合は、穂木の部分を出して被覆し、穂木の乾燥を防ぎます。この一連の操作はできるだけ手早く行うことが大切です。
(2007/2/9記)
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