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第5回
□ モモを収穫する方法
いよいよモモ収穫のシーズン到来です。古くは水蜜桃とも言われてきたモモは、その味、香り、風味、豊満な形から日本人の大好きな「くだもの」の一つでしょう。成熟期には桃色の名があるように、果皮表面は桃色に着色し、モモ特有の香りを発し、完熟したモモはまさに、とろけるようなおいしさです。
そのようなモモの収穫方法はどの様にするのでしょう。ハサミを使うわけではありません。モモは手で採取します。樹上で完熟したモモは、果実を手のひらの掌(たなごころ)で感触を確かめると「かすかに弾力」を感じます。果頂部は特に柔らかいので、赤道面を手のひらで柔らかく包み、軽く手前に引くと果実が離れて収穫できます。果皮の表面に指紋などが付くとその部分から痛み始めますのでやさしく取り扱ってください。
収穫までに袋をかけている場合、白色ワックス処理袋は袋を掛けたままでも着色するのでそのままで良いのですが、袋の種類によっては着色を促進するために、袋の一部を破ったり除去することが必要です。収穫したあと枝に残った袋や留め金を外すこともお忘れなく。
【果物を収穫する方法】
果実を収穫する方法には、手でもぎ取る方法と収穫用のハサミなどを使用する方法とがあります。モモやウメ、サクランボ、スモモ、ナシ、リンゴなどは果実が成熟してくると、果実と枝とを結ぶ果梗の枝側か果実側に離層ができるので果実が離れやすくなります。そのためそれらの果実は、手で簡単に採れるようになり、一般には「手もぎ」収穫を行います。
ミカンやカキ、ブドウでは枝と果梗が、果梗と果実が収穫期になっても離れにくいので収穫にはハサミを用います。クリは、落下した果実を拾うか、竿などを用いて落とす場合があります。また、ウメを手もぎせず竹竿で落とす梅園もありますが、傷果がでますのでウメの利用法によっては好ましい方法とはいえません。有名な和歌山の南高ウメなどでは、完熟果実を収穫するため、樹下にネットを張り、自然に落果するウメ果実を集める方法を取っている例も見られます。
【次回は「モモを収穫する時期」についてお話しします】
(2005/7/8記)
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