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 勝ちゃん家庭で楽しむ果物作り
  こんな時どうする



      

第7回

□ ナシの収穫法


 暑い夏から秋にかけて、完熟もぎたてのナシは格別美味しい「くだもの」でしょう。庭先果樹としては比較的見かけることの少ないナシですが、「観光のもぎ取り」などで直接収穫する機会もあることと思います。そこで今回はナシの収穫法について述べてみます。

 現在栽培されているナシの主要品種は、赤ナシでは「幸水」、「豊水」が中心で、青ナシでは「二十世紀」です。もぎ取り園などでは、「幸水」、「豊水」のほかに「新高(にいたか)」、「新興(しんこう)」、「愛甘水(あいかんすい)」など赤ナシや、「八雲(やくも)」、「菊水」などの青ナシも収穫できます。また、運が良ければ、果樹研究所で育成された「豊水」のすぐ後に収穫できる甘みが強くてシャリシャリ感のある期待の赤ナシ「あきづき」に出会えるかも知れません。

 ニホンナシは、果実が大きく豊満で、果色が黄色味の強い黄緑色で、手で触ったとき表面の果点にざらつきを感じなくなる時が収穫期です。こうなると、果梗が果台(果梗の付いている部分)との間に離層が出来ているため、果実が果台から離脱しやすくなります。その他に、果皮の色沢、香気、果肉の風味、種子の色(黒くなっているかどうか)なども目安になります。赤ナシは、果皮の表層の下にコルク層が発達し、緑色から品種固有のさび褐色に変わり、特有の香気を発します。青ナシは、コルク層が緑色から黄緑色又は緑黄色に変わります。

 おいしい果実の形は、「幸水」では扁円形で左右対称に肥大し、変形果でないもの、「豊水」、「二十世紀」は円形で豊満なものです。特に、「豊水」では大果で、たてにできるくぼみの少ない豊円なものが良いと思います。収穫するときは、果実を片手で持ち、少し押し上げると果台から容易にもぎ取ることが出来ます。


(2005/7/22記)




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