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 ■ ビタミン
 果物に含まれているビタミンと健康との関係を紹介します。

      
内容

 ビタミンとは     ビタミンA
 ビタミンE       ビタミンB1
 ビタミンB2      ナイアシン
 葉酸          ビタミンC


 
 ビタミン(Vitamin)とは、体内での栄養素の働きをスムーズにしたり、カラダの調子を整えたりする微量の物質のことで、人間が生きていくために必要不可欠な成分です。しかし、ビタミンは体内では合成できないため、食事から適切な量を摂取する必要があります。ビタミンには、水溶性ビタミン(水に溶けるもの:ビタミンC、葉酸、ナイアシン、ビタミンB群、パントテン酸など)と脂溶性ビタミン(油に溶けるもの:ビタミンA、ビタミンEなど)があります。水溶性ビタミンは、体が必要とする量を越えると尿や汗になって体外に排泄されますが、脂溶性ビタミンは、取りすぎると体内にとどまり悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。ビタミンが不足すると体に必要な物質が作られなくなり、体調が悪くなり、不足が過度になると障害がでます。したがって、摂取するビタミンのバランスを考慮し、毎日摂取することが大切です。

 ビタミンを多く含む果物を、年間を通じて200g摂取することが、健康に毎日の生活を営むために重要です。代表的な果物20種類200gに含まれているビタミン含量を表1に示しました。旬な時期に果物を200g摂取すると、一日に必要な栄養所要量を、ビタミンAで17.0~18.9%、ビタミンEで11.6~14.5%、ビタミンB1で7.7~10.6%、ビタミンB2で4.0%、ナイアシンで4.0~5.0%、ビタミンB6で8.9~11.9%、葉酸で20.7%、パントテン酸で10.2%、ビタミンCで50%満たせます。

 また、子供を育てるのに必要な人乳、牛乳や鶏卵、種実であるゴマと果物に含まれているビタミンとをカロリー単位(100kcal)で比較すると、果物のビタミン含量は、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、葉酸、ビタミンCで、人乳、牛乳、卵、ゴマよりも豊富です。牛乳と比べると、ビタミンCで55倍、ビタミンEで15倍、ナイアシンで7倍、葉酸は6.7倍、ビタミンB6で3.5倍、ビタミンAで2.2倍、ビタミンB1で1.6倍にもなります。

 このように、ビタミンを多く含む果物を、年間を通じて旬な時期に200g摂取することが、健康に毎日の生活を営むために重要です。




Copyright 2004-2005 Keiichi Tanaka. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

 
ビタミンA

 果物に多く含まれているα-カロテン、β-カロテン、β-クリプトキサンチンは、生体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは、上皮細胞、器官・臓器の成長・分化に関与するため、妊婦や乳児にとって特に必要です。アンズ等にはβ-カロテンが多く含まれています。また、ウンシュウミカンやカキ等にはガン予防との関係で注目されているβ-クリプトキサンが多く含まれています。β-クリプトキサンチンは、大腸ガン、皮膚ガン、胃ガンの発生抑制効果が認められています。また、直接的な発ガン抑制結果ではありませんが、血中濃度が高いヒトは乳ガンになりにくいと示唆されています。


年 齢
(歳)
ビタミンAの栄養所要量
所要量 許容上限摂取量
男       女      
0~ (月) 300μgRE 1,200μgRE
6~ (月) 300μgRE 1,200μgRE
1~2 300μgRE 1,200μgRE
3~5 300μgRE 1,200μgRE
6~8 350μgRE 1,200μgRE
9~11 450μgRE 1,200μgRE
12~14 600μgRE    540μgRE 1,500μgRE
15~17 600μgRE    540μgRE 1,500μgRE
18~29 600μgRE    540μgRE 1,500μgRE
30~49 600μgRE    540μgRE 1,500μgRE
50~69 600μgRE    540μgRE 1,500μgRE
70以上 600μgRE    540μgRE 1,500μgRE
妊婦         + 60μgRE 1,500μgRE
授乳婦         +300μgRE 1,500μgRE
*RE:レチノール当量
第6次改定日本人の栄養所要量



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ビタミンE

 ガン、糖尿病、虚血性心疾患、動脈硬化、アルツハイマー病などの生活習慣病や老化と関連する疾患の予防にビタミンEが関与することが明らかになってきました。肝臓内のビタミンE輸送タンパク質の発見とその遺伝子解析やビタミンE欠乏と神経症状との詳細な研究から、その生理作用の重要性が指摘されています。また、大規模な疫学調査からビタミンEの摂取量が多いと冠状動脈性心臓病のリスクを下げると報告されています。「第六次改定日本人の栄養所要量」による摂取基準は男性10mg、女性8mgとされていることから、モモ(3.5mg/250g)やネクタリン(7.8mg/300g)を1日1個摂取するだけで必要量の多くを供給できます。


年 齢
(歳)
ビタミンEの栄養所要量
所要量(mgα-TE*) 許容上限摂取量
(mgα-TE*)
男    女
0~ (月) 3 200
6~ (月) 3 200
1~2 5 300
3~5 6 400
6~8 6    6 400
9~11 8    8 500
12~14 10    8 600
15~17 10    8 600
18~29 10    8 600
30~49 10    8 600
50~69 10    8 600
70以上 10    8 600
妊婦      +2 600
授乳婦      +3 600
*α-TE:α-トコフェロール当量
第6次改定日本人の栄養所要量



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ビタミンB1

 ビタミンB1は、チアミンともいわれ糖質の代謝に必須な成分です。また、精神状態の安定を保つ働きがあります。成長促進や消化促進そして精神状態を改善する効果があります。オレンジや不知火(デコポン)や清見などタンゴールに多く含まれています。


年 齢
(歳)
ビタミンB1の栄養所要量
所要量(mg) 許容上限摂取
男    女
0~ (月) 0.2
6~ (月) 0.3
1~2 0.5
3~5 0.6
6~8 0.8    0.7
9~11 1.0    0.8
12~14 1.1    1.0
15~17 1.2    1.0
18~29 1.1    0.8
30~49 1.1    0.8
50~69 1.1    0.8
70以上 1.1    0.8
妊婦       +0.1
授乳婦       +0.3
第6次改定日本人の栄養所要量



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ビタミンB2

 ビタミンB2は、リボフラビンともいいます。ビタミンAとともに口・鼻・目・皮膚の粘膜の健康を維持に関係しています。また、細胞の呼吸にも必要な成分で、細胞の新陳代謝や成長を促すビタミンです。ウメやバナナに多く含まれています。


年 齢
(歳)
ビタミンB2の栄養所要量
所要量(mg) 許容上限摂取量
男    女
0~ (月) 0.2
6~ (月) 0.3
1~2 0.6
3~5 0.8
6~8 1.0    0.8
9~11 1.1    1.0
12~14 1.2    1.1
15~17 1.3    1.1
18~29 1.2    1.0
30~49 1.2    1.0
50~69 1.2    1.0
70以上 1.2    1.0
妊婦       +0.2
授乳婦       +0.3
第6次改定日本人の栄養所要量



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ナイアシン


 ナイアシンは、モモ、ネクタリン、アンズなど核果類に共通して多いビタミンです。このビタミンは、生体内の酸化還元反応に関与しており、欠乏するとペラグラ(皮膚障害、消化器障害、精神神経障害を起こす病気)になります。

年 齢
(歳)
ナイアシンの栄養所要量
所要量(mgNE*) 許容上限摂取
(mg)
男    女
0~ (月) 2 **
6~ (月) 4
1~2 8 10
3~5 9 15
6~8 12    10 20
9~11 14    13 20
12~14 16    14 30
15~17 17    14 30
18~29 17    13 30
30~49 16    13 30
50~69 16    13 30
70以上 16    13 30
妊婦      +2 30
授乳婦      +4 30
*NE:ナイアシン当量 **単位:mg
第6次改定日本人の栄養所要量



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葉酸


 葉酸は、クリ(148μg/200g)やオウトウ(76μg/200g)等に多く含まれています。抗貧血性因子として見出された葉酸の、成人における一日の栄養所要量は、200μgとされています。従って、クリ200gで、成人の一日の栄養所要量の74%も満たせることになります。アメリカ、イギリスでは、妊婦や妊娠を予定している女性は、葉酸を1日400μg摂取する必要があるとしています。また、葉酸は、無脳症、脳質ヘルニアなど神経管障害(NTD's)の発生や再発防止に有効であるとされていることから、受胎前後に十分に葉酸を摂取することにより神経管の発育不全の発生を予防できるとされています。また、葉酸が欠乏するとホモシステインが蓄積し、過剰になると血管壁を損傷して動脈硬化や動脈血栓を促進し、心臓病等の疾患の原因となります。


年 齢
(歳)
葉酸の栄養所要量
所要量(μg) 許容上限摂取
(μg)
0~ (月) 40
6~ (月) 50
1~2 70 300
3~5 80 400
6~8 110 500
9~11 140 600
12~14 180 800
15~17 200 900
18~29 200 1,000
30~49 200 1,000
50~69 200 1,000
70以上 200 1,000
妊婦 +200 1,000
授乳婦 +80 1,000
第6次改定日本人の栄養所要量



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ビタミンC


 カンキツやカキなどの果物に多く含まれているビタミンCは体の1/3を占めるコラーゲン(collagen)の生合成に重要な働きをしています。コラーゲン合成がうまくできないと毛細血管が脆くなり、骨の生成異常などの症状をおこす壊血病となります。また、ビタミンCは抗酸化性活性が高く、ストレス反応の防止や色素の沈着を防ぐ作用があります。ビタミンCは水溶性なので、調理によって失われ、ブロッコリーでは1/3に減少します。従って、果物は、生で食べるので、ビタミンCの供給源として優れた食品です。


年 齢
(歳)
ビタミンCの栄養所要量
所要量(mg) 許容上限摂取
0~ (月) 40
6~ (月) 40
1~2 45
3~5 50
6~8 60
9~11 70
12~14 80
15~17 90
18~29 100
30~49 100
50~69 100
70以上 100
妊婦 +10
授乳婦 +40
第6次改定日本人の栄養所要量



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