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 ■ 健康情報 Health today 2007:上半期

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2007/04/29 肥満の予防と治療に対するカナダの新ガイドライン

 カナダの医学会誌に、子供と成人に対する肥満の予防と治療に対するガイドラインが発表された(2007/4/10)。この新ガイドラインは医学の専門家と政策立案者により作成され、国として作成された世界で最初のガイドラインである。このガイドラインでは以下のことを推奨している。

・太りすぎや肥満を解消するための最初の処置は、生活習慣(食生活、運動)の改善を行う。もし失敗したら、薬物療法や肥満手術を考える必要がある。
・太りすぎか肥満体であるなら10歳から血糖値やコレステロールなどの測定を定期的に受ける必要がある。
・体重管理プログラムに参加する患者に対して、ライフスタイルを変更するための方法やサポートを受けられるようにする必要がある。
・子供たちの太り過ぎや肥満を防ぐためのプログラムを学校で行う必要がある。また、体育の時間などを通じて毎日の活動を増やすようにする必要がある。
・テレビやビデオ、ゲームなどに使う時間を1日あたり2時間未満に制限する必要がある。

【文献】
Lau, D. C. W. et al.: 2006 Canadian clinical practice guidelines on the management and prevention of obesity in adults and children. CMAJ 176: S1-13. (2007) [doi: 10.1503/cmaj.061409]

下記のサイトで上記要約及び論文全文を読める。
http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/176/8/S1/DC1


2007/04/28 フラボノイドの摂取と心臓関連の死亡率を下げる

 アメリカとノルウェーの研究チームは、植物由来のフラボノイドを多く摂取すると心疾患による死亡率が低くなると報告した。

 アメリカに住む閉経後の女性34,489人を対象に16年間調査を行った結果、フラボノイドの摂取量が多いと冠動脈心臓病、心血管疾患による死亡率が低くなることが分かった。

 フラボノイドは、アントシアニジン、フラバノン、フラボンに分類される。フラバノンの摂取量が多い人は、少ない人と比べて冠動脈心臓病のリスクが22%低く、アントシアニジンの摂取量が多いと摂取していない人と比べ心臓病関連の死亡率が10%低かった。

 フラボノイドを多く食品であるリンゴやナシは冠動脈心臓病と心血管疾患のリスクを下げることも分かった。そのほか、グレープルルーツは冠動脈心臓病を、イチゴは心血管疾患をのリスクを下げた。

 以上のことから、研究者らはフラボノイドの豊富なしく品を摂取すると冠動脈心臓病や心血管疾患による死亡リスクが下がると述べている。

【文献】
Mink, P. J. et al.: Flavonoid intake and cardiovascular disease mortality: a prospective study in postmenopausal women. Amer. J. Clin. Nutr. 85: 895-909. (2007)


2007/04/27 フラボノールとすい臓ガン予防

 すい臓ガンの危険因子としてはっきりしているのは喫煙だけである。アメリカ・カリフォルニアとハワイに住む18万3518人を対象にmすい臓ガン発症とフラボノールの摂取量を調べた結果、フラボノールの摂取量が多い人は、少ない人と比べてすい臓ガンのリスクが23%低いと、カリフォルニア大学などの研究チームが発表した。特に、喫煙者では、フラボノールの摂取量が多いと、少ない人に比べて59%発生のリスクが低いことが分かった。

 フラボノールは、ポリフェノールの一種で、リンゴやタマネギ、ベリー、ケール、ブロッコリーなどの果物や野菜に多く含まれている。そのため、研究者らは、植物性食品を食べることはすい臓ガンの予防に対して有効であると述べている。

【文献】
Nothlings, U. et al.: Flavonols and pancreatic cancer risk: The Multiethnic Cohort Study. Amer. Assoc. Cancer Res. Ann. Meeting 2007 abstract No. 856 (2007)


2007/04/26 果物と野菜摂取は頭頸部のガン予防に効果的

 アメリカに住む成人49万802人を対象に5年間、食事摂取と頭頸部のガンについて調べた結果、果物と野菜を1日当たり1サービング増やすと頭頸部のガンの発生が低くなることが分かったとアメリカ・国立がんセンターの研究チームが発表した。

 果物と野菜を1,000カロリー当たり6サービング摂取している人は、1.5サービングの人と比べて頭頸部ガンの発症が29%低いことが分かった。以上の結果から、1,000カロリー当たり果物か野菜を1サービング増やすと頭頸部のガンのリスクが6%減少すると研究者らは述べている。

【文献】
Freedman, N. D. et al.: Fruit and vegetable intake and head and neck cancer in a large United States prospective cohort study. Amer. Assoc. Cancer Res. Ann. Meeting 2007 abstract No. 849 (2007)


2007/04/25 リンゴを食べた妊婦の子供は小児ぜん息になりにくい

 イギリスとオランダの研究チームは、1924人の妊婦に食物頻度アンケートを行い、5年後にその子供1,253人の気道を調べたところ、妊娠中にリンゴを食べた女性から生まれた子供の小児ぜん息のリスクは統計的に有意に低かった。このリンゴ効果は特異的で、喘鳴のリスクが37%、ぜん息のリスクが46%、医者による治療が必要なぜん息のリスクが53%低くなることがわかった。

【文献】
Willers, S. et al.: Maternal food consumption during pregnancy and asthma, respiratory and atopic symptoms in 5-year-old children. Thorax. Online 27 March (2007) [doi: 10.1136/thx.2006.074187]


2007/04/24 果物や野菜、ナッツを摂取するとぜん息予防に効果的

 果物や野菜、ナッツを豊富に摂取していると子供のぜん息と呼吸アレルギー予防に効果があると、ギリシャやイギリスなどの研究チームが発表した。

 クレタ島に住む7歳から18歳の子供たち690人を対象に調査したところ、80%子供たちは毎日1日に2回以上、リンゴやオレンジ、ブドウなどの果物を摂取していた(野菜は68%であった)。果物や野菜などを沢山摂取していると喘鳴とアレルギー性鼻炎に対する保護作用のあることが示唆された。また、ナッツを多く食べていた子供はぜん息のリスクが低かった。また、果物や野菜の摂取量が多く、脂肪の摂取量の少ない地中海ダイエットはアレルギー性鼻炎に有効であることも分かった。一方、マーガリンの摂取が多いと喘鳴とアレルギー性鼻炎のリスクが高まった。

 以上の結果から、果物や野菜、ナッツに含まれている抗酸化成分がぜん息予防に有効ではないかと研究者らは述べている。

【文献】
Chatzi, L. et al.: Protective effect of fruits, vegetables and the Mediterranean diet on asthma and allergies among children in Crete. Thorax. Online 5 April (2007) [doi: 10.1136/thx.2006.069419]


2007/04/23 高血糖の女性はガンになりやすい

 高血糖の女性はガンになりやすいとスウェーデン・ウメア大学(Umea Univ,)の研究チームが発表した。

 女性3万3293人と男性3万1304人を調査したところ、女性のガンのリスク危険は最も血糖値が低いグループに比較して、最も高いグループは26%リスクが高くなることが分かった。一方、男性ではこうした関係は認められなかった。

 以上の結果から、女性では、肥満の如何にかかわらず、血糖値が高い女性はガンのリスクが高くなることから、血糖値の高い女性は生活習慣の改善が必要であると研究者らは述べている。

【文献】
Stattin, P. et al. Prospective study of hyperglycemia and cancer risk. Diabetes Care. 30: 561-567. (2007)


2007/04/19 肥満はぜん息発症を促進

 過体重および肥満の人は、標準体重の人に比べてぜん息を発症しやすいとアメリカ国立ユダヤ医療研究センターの研究グループが発表した。
 ぜん息は気道の炎症および狭窄を伴う慢性疾患で治癒は難しいが管理が可能であることが多い。反復性の喘鳴(ぜんめい)、咳(せき)、アレルギーを起こしやすいなどの症状があり、アメリカの罹患者数は、小児患者900万人を含め約2,000万人といわれる。また、アメリカ人の65%は肥満または過体重であるとされ、ぜん息と肥満との関連性も従来の研究から示唆されていた。

 アメリカ、カナダ、ヨーロッパでぜん息とBMI(肥満指数)との関係について1966年〜2006年に行われた7つの研究(計33万3,000人以上)を検討した結果、BMIが25以上の人はぜん息発症率が50%高く、体重が増えるに従ってリスクも増大することが分かった。また、男女差は認められなかった。

 以上のことから肥満が重度のぜん息の危険因子であると研究者らは述べている。

【文献】
Beuther, D. A. and E. R. Sutherland: Overweight, Obesity, and Incident Asthma
A Meta-analysis of Prospective Epidemiologic Studies. Amer. J. Resp. Crit. Care Med. 175: 661-666. (2007) [doi: 10.1164/rccm.200611-1717OC]


2007/04/18 遺伝子変異の解析から脂肪摂取と肥満との関係解明

 脂肪代謝に関連するアポリポタンパク質A5遺伝子(apolipoprotein A5 gene)の1塩基多型(SNP)の遺伝子異型を分析した結果、APOA5-1131Tの遺伝子を持つ人は脂肪の摂取量が多いとMBI値が増加したが、APOA5-1131Cの遺伝子を持つ人にはこうした関係が認められなかったとアメリカ・タフツ大学の研究チームが発表した。

 フラミンガム心臓病研究に参加している男性1,073人と女性1,207人を調べた結果、 APOA5-1131Cの遺伝子を持つ人は、APOA5-1131Tの遺伝子を持つ人に比べて肥満のリスクが39%、オーバーウエイトのリスクが37%低いことが分かった。また、APOA5-1131Tの遺伝子を持つ人でも脂肪の摂取量が少ないと肥満やオーバーウエイトのリスクも下がった。
 以上のことから、肥満の問題は複雑であるが、SNPを調べることで、個人個人の食事と体重増加との関係を明らかに出来る可能性が広がったと述べている。

【文献】
Corella, D. et al.: APOA5 gene variation modulates the effects of dietary fat intake on body mass index and obesity risk in the Framingham Heart Study. J. Mol. Med. 85: 119-128. (2007) [doi: 10.1007/s00109-006-0147-0]


2007/04/17 肥満のリスクと強く関係したFTO遺伝子変異の発見

 世界中で肥満が増大しているが、肥満は2型糖尿病、心臓病、ある種のガンのリスクを高める。

 オックスフォード大学などの研究チームは、38,759人のヨーロッパ人を調べ、今までで最も明確に肥満とリンクするFTOと呼ばれる遺伝子の変異を特定した。第16番染色体にあるFTO遺伝子の塩基配列の1カ所がT(チミン)ではなくA(アデニン)の割合が高くなっている人は肥満になるリスクが高くなった。

 FTO遺伝子の変異を1つもつ人は持たない人と比べて体重が1.2kg重く、2つもつ人は3kg重く肥満のリスクが67%高くなった。

 しかし、「遺伝的な要因だけが、世界的に増加している肥満の原因ではない」と研究者は述べている。肥満には、過剰なカロリー摂取など生活習慣の要因が大きく関与している。適切な体重を維持するためには、肥満を遺伝のせいにすることなく、生活習慣の改善が大切だが、「この遺伝子変異は、体重を落とすことが困難な理由を説明するのではないか」と研究者は予想している。

【文献】
Timothy M. Frayling, T. M. et al.: A Common Variant in the FTO Gene Is Associated with Body Mass Index and Predisposes to Childhood and Adult Obesity. Science Online April 12, (2007) [DOI: 10.1126/science.1141634]


2007/04/15 簡単な質問で子供は果物を食べるようになる

 アメリカ・エール大学の研究によると、昼食の時、カフェテリアで並んでいる子供たちに「果物かジュースが欲しい?」と聞くだけ小学生は果物を食べることが分かった。

 アメリカでは学食に「アラカルト」のオプションがあり、子供たちはしばしばジャンクフードを選んで食べている。そこで、コネチカットの小学校のカフェテリア・スタッフが子供たちに「果物かジュースが欲しい?」とたずねる実験を行った。その結果、声をかけた子供の90%が果物かジュースを選ぶことが分かった。対照とされた学校では60%しか選ばなかった。

 以上の結果から、研究者らは子供たちに言葉をかけることが果物の摂取量を増やす良い方法ではないかと述べている。

【文献】
Schwartz, M. B. et al.: The influence of a verbal prompt on school lunch fruit consumption: a pilot study. Int. J. Behav. Nutr. Physic. Act. 4: 6 (2007) [doi: 10.1186/1479-5868-4-6]


2007/04/14 仕事によるストレスは肥満を増大させる

 ロンドン医科大学の調査によると仕事のストレスがためると太ることが分かった。男性6,895人と女性3,413人を対象に19年間調査を行った結果、少なくとも3回仕事のストレスを感じた人は、そうでない人と比べて73%肥満のリスクが高まった。また、ウエストが102cm以上の男性、88cm以上の女性を肥満と定義するとストレスは61%肥満を促進した。

 以上の結果から、研究者は、仕事のストレスは肥満の原因にあると結論づけ、ストレスに対する社会的サポートの重要性を指摘している。

【文献】
Brunner, E. J. et al.: Prospective Effect of Job Strain on General and Central Obesity in the Whitehall II Study. Amer. J. Epid. 165: 828-837 (2007) [doi: 10.1093/aje/kwk058]


2007/04/13 果物の摂取量が多く肉の摂取量が少ない人は結腸・直腸ガンになりにくい

 アメリカ・ノースカロライナ大学の研究チームは、果物を沢山食べて肉の摂取量を減らすと結腸・直腸ガンの発症リスクが減ると発表した。

 大腸内視鏡検査を受けた725人を対象に食事パターンと結腸・直腸ガンとの関係を調査した。調査から、1)果物の摂取量が多く肉の摂取量が少ない食事パターン、2)野菜の摂取量が多く肉の摂取量が中間的である食事パターン、3)肉の摂取量が多い食事パターン(典型的なアメリカ人の食事)の食事パターンに分けられた。
 3つの食事パターンを比較した結果、果物の摂取量が多く肉の摂取量が少ない食事パターンの人は統計的に有意にポリープの発生が少ないことが分かった。

 以上の結果から、果物の摂取量が多く肉食の摂取量が少ない食事パターンは、結腸ガンを予防に有効であると述べている。

【文献】
Gregory, L. et al.: A Diet High in Fruits and Low in Meats Reduces the Risk of Colorectal Adenomas. J. Nutr. 137: 999-1004. (2007)


2007/04/12 果物と野菜の摂取量が多いと肥満のリスクが減少する
 アメリカで74,063人の女性看護師(38-63歳)を12年間追跡した結果、 年をとるに従って太る傾向があることが分かった。しかし、果物と野菜の摂取量を増やすと肥満のリスクが減少していた。果物と野菜の摂取量が大きく増加したグループは、大きく減少したグループより24%肥満リスク(BMIが30以上)が低かった。

【文献】
He, K. et al.: Changes in intake of fruits and vegetables in relation to risk of obesity and weight gain among middle-aged women. Int. J. Obesity 28: 1569-1574. (2004) [doi: 10.1038/sj.ijo.0802795]


2007/04/11 アメリカ:果物と野菜の摂取量はまだ不十分
 アメリカ疾病対策センター(CDC)の調査によれば、多くのアメリカ人は果物と野菜の摂取量が不足していることが分かった。果物と野菜の摂取が健康に有効であることは知られているが、政府の摂取目標(Healthy People 2010)には達していない。

 アメリカ政府は、2010年までに果物を1日少なくとも2回以上摂取している人の割合を75%、野菜を1日に少なくとも3回摂取摂取している人の割合を50%にすることを目標としている。しかし、摂取目標値に達している人は果物では32.6%、野菜では27.2%にすぎないことが分かった。

 そのため、果物と野菜の摂取を推奨する努力が必要であると結論づけている。

【文献】
Blanck, H. M. et al.: Fruit and Vegetable Consumption Among Adults - United States, 2005. Mor. Mort. Weekly Rep. 56: 213-217. (2007)





2007/03/15 アメリカ・メイヨクリニックが選ぶ健康によい食べ物トップ10
 おいしくて、栄養価が高いだけでなく、疾病のリスクを軽減できる食品のトップ10食品をアメリカ・メイヨクリニックが公開している。
 リンゴ(ペクチンなど食物繊維はコレステロール値を下げる。また、ビタミンCなど抗酸化成分により体細胞を保護するだけでなく、鉄と葉酸の吸収を助ける。)
 アーモンド(食物繊維、リボフラビン、マグネシウム、鉄、カルシウム、ビタミンEなどを多く含むので心疾患のリスク下げる働きがある。また、アーモンドに含まれている脂肪の大部分は不飽和脂肪酸なのでコレステロール値を下げる。
 ブルーベリー(食物繊維、ポリフェノールなど抗酸化成分を多く含み低カロリーな食品である。また、老化抑制が期待できる)
 そのほか、ブロッコリー、小豆、サケ、ホウレンソウ、サウマイモ、野菜ジュース、麦芽が良いとしている。

【文献】
Mayo Clinic: Top 10 healthy foods and why they're good for you. Mayo Clin Womens Healthsource. 10: 9. (2006)


2007/03/06 ビタミンCで白内障発症リスクが下がる
 ビタミンCを食事から摂取している人は、老人性白内障になりにくいことを杏林大学らの研究グループが発表した。白内障は、加齢に伴って水晶体中のタンパク質が酸化することによっておきると考えられる。1995年に45-64歳だった男性16,415人と女性18,771人を対象に調査が行われた。その結果、男性で1日あたり摂取量が最も多い人たち(211mg)は最も少ない人たち(52mg)に比べて、発症のリスクが35%、手術を受けるに至る危険性は30%下がることが分かった。女性では摂取量が最も多い人たち(258mg)は、最も少ない人たち(75mg)に比べ、発症リスクが41%、手術リスクが36%低かった。

【文献】
Yoshida, M. et al.: Prospective study showing that dietary vitamin C reduced the risk of age-related cataracts in a middle-aged Japanese population. Eur. J. Nutr. 46: 118-124 (2007) [doi: 10.1007/s00394-006-0641-8]


2007/03/05 果物の摂取を増やすとダイエットに効果的
 カナダ・ラバル大学の研究チームが食事パターンと体重の変化を6年間とその後の追跡調査の結果、果物群の摂取が多いほど、脂肪群の摂取が少ないほど体重が減少していることが分かったと報告した。
 248人のボランティアを対象に1989-1994年、1995-2000の2度測定した。その結果、果物群の摂取量が多く、脂肪群の摂取量が少ないグループがBMI値の変化に貢献していることが分かった。さらに詳細に検討すると、スキムミルクと全果の摂取量が多いとBMI値が統計的に有意に低くなることが分かった。
【文献】
Drapeau, V. et al.: Modifications in food-group consumption are related to long-term body-weight changes. Am. J. Clin. Nutr. 80: 29-37. (2004)


2007/03/03 カルシウムとビタミンD不足は心血管疾患リスクを高める
 カナダ・ラバル大学の研究チームは、カルシウムが不足していると心血管疾患リスクが高まると発表した。
 BMI値が30以上の女性63人を対象に減量プログラムとカルシウムとビタミンDの摂取を組み合わせて15週間調査を行った。実験前のカルシウムの摂取量は、平均700mgで、摂取必要量の1,000mgをかなり下回っていた。実験中は、低カロリーの食事に加えてカルシウムとビタミンDか偽薬のどちらかを1,200mg摂取してもらったところ、カルシウムとビタミンDを摂取したグループは、HDL(善玉コレステロール)が増加し、LDL(悪玉コレステロール)が低下した。
 以上の結果から、減量プログラムを実施する場合は、カルシウムとビタミンDを補足する必要があるとしている。

【文献】
Major, G. C. et al.: Supplementation with calcium + vitamin D enhances the beneficial effect of weight loss on plasma lipid and lipoprotein concentrations. Am. J. Clinical Nutrition, 85: 54-59. (2007)





2007/02/21 減量は肥満の人の心臓機能を高める
 オーストラリア・クイーンズランド大学の研究チームによる調査によると肥満のヒトが減量すると心臓の機能が向上することが分かった。心血管疾患ではない106人の肥満の男女に、8週間ライフスタイル改善プログラムにより指導を行った結果、減量度合いが多かった人の血管の機能(ひずみ率、心筋の拡張・弛緩速度など)が向上した。

【文献】
Wong, C. Y. et al.: Effect of Weight Loss Due to Lifestyle Intervention on Subclinical Cardiovascular Dysfunction in Obesity (Body Mass Index >30 kg/m2). Amer. J. Cardiol. 98: 1593-1598. (2006) [doi: 10.1016/j.amjcard.2006.07.037]


2007/02/20 メタボリックシンドロームは心疾患のリスクを高める
 アメリカ・メイヨクリニック医科大学の研究グループは、心臓発作と死亡リスクに強く関係していると発表した。
 37の研究(172,573人)を対象にメタ分析を行った結果、メタボリックシンドロームの人は、そのリスク要因のない人より、心臓発作か死亡のリスクが78%高いことが分かった。
 この結果は、臨床医が患者のライフスタイルについてカウンセリングするとき役立つと研究者らは述べている。

【文献】
Gami, A. S. et al.: Metabolic Syndrome and Risk of Incident Cardiovascular Events and Death: A Systematic Review and Meta-Analysis of Longitudinal Studies. J. Am. Coll. Cardiol. 49: 403-414. (2007) [10.1016/j.jacc.2006.09.032]


2007/02/18 食物繊維は乳がんのリスクを下げる
 イギリス・リード大学研究チームは35,792人の女性を7年間追跡調査した結果、毎日、食物繊維を30g以上摂取しているグループは20g以下のグループに比較して乳がんのリスクが0.48と半分になることが分かったと報告した。そして、穀類と果物が食物繊維の供給源として優れているとしている。
 そのため、朝食を普通のパンから全粒粉のパンに変えるなどして食物繊維を30g以上摂取することを勧めている。

【文献】
Cade, J. E. et al.:Dietary fibre and risk of breast cancer in the UK Women's Cohort Study. Int. J. Epid. Online on Jan. 24, (2007) [doi:10.1093/ije/dyl295]





2007/01/31 2型糖尿病の予防に生活習慣の改善が有効
 生活習慣の改善は2型糖尿病を予防あるい進行を遅らせることができるとイギリスの研究チームが発表した。食事内容を健康的なものにして運動量を増加させると2型糖尿病の発症リスクを半分に出来るとしている。従って、研究者らは糖尿病予防薬ととともに生活習慣の改善が糖尿病を予防するために必要であるとしている。

【文献】
Gillies, C. L. et al.: Pharmacological and lifestyle interventions to prevent or delay type 2 diabetes in people with impaired glucose tolerance: systematic review and meta-analysis. BMJ. Online 19, Jan. 2007 [doi:10.1136/bmj.39063.689375.55]


2007/01/29 朝食を食べない子供は十代後半で体重が増す
 アメリカ・ミリアム病院とブラウン医科大学の研究グループが、アメリカの9,919人の青少年(7学年〜12学年まで)を対象に調査を行った結果、朝食を食べない子供とファーストフードをひんぱんに食べる子供は十代後半に体重が増加することが分かった。

【文献】
Niemeier, H. M. et al.: Fast Food Consumption and Breakfast Skipping: Predictors of Weight Gain from Adolescence to Adulthood in a Nationally Representative Sample. J. Adol. Health. 39: 842-849. (2006) [doi: 10.1016/j.jadohealth.2006.07.001]


2007/01/28 肥満患者はやせの患者より急性心不全の回復が早い?
 アメリカ・カリフォルニア大学の研究グループが、BMI値が高いほど急性の心臓疾患で入院した患者の病院内の死亡率が低いと発表した。この研究結果は、従来の考え方(BMI値が高く肥満の人ほど心臓病による死亡率が高い)と大きく異なる。そのため、研究論文のタイトルも肥満パラドックスとしている。
 研究では108,927人を対象にアメリカ国内263病院で行われた。BMI値に従って4分割(QI:16.0-23.6, QII:23.7-27.7, QIII:27.8-33.3, QIV:33.4-60.0)して調査したところ高いグループは低いグループより死亡率が10%低かった。
 肥満の人は新陳代謝が良く回復が早くなり院内の死亡率が低いと示唆されるが、この研究だけでは不足でさらなる研究が必要であるが興味深い研究である。

【文献】
Fonarow, G. C. et al.: An obesity paradox in acute heart failure: Analysis of body mass index and inhospital mortality for 108927 patients in the Acute Decompensated Heart Failure National Registry. Amer. Heat J. 153: 74-81. (2007)


2007/01/27 果物と野菜の摂取はメタボリックシンドローム予防に効果
 イランの研究チームがテヘランに住む486人を対象に果物と野菜の摂取とC反応性タンパク質とメタボリックシンドロームとの関係について調べた。被験者の果物の摂取量は、平均で1日当たり228±79g、野菜の摂取量は186±88gであった。血液中のC反応性タンパク質は、果物の摂取量に従って5分割し低い順に1.94、1.79、1.65、1.61、1.56mg/Lであった。また、野菜では順に2.03、1.82、1.58、1.52、1.47mg/Lであった。メタボリックシンドロームとの関係では果物の摂取量が多い人は少ない人よりリスクが34%低く、野菜では30%低かった。
 以上の結果より、果物と野菜の摂取はメタボリックシンドロームのリスクを下げることが分かった。その理由としてC反応性タンパク質が関係していると考えられた。従って、果物と野菜の摂取量を増やす必要があると研究者らは述べている。

【文献】
Esmaillzadeh, A. et al.: Fruit and vegetable intakes, C-reactive protein, and the metabolic syndrome. Am. J. Clin. Nutr. 84: 1489-1497. (2006)


2007/01/26 炎症性遺伝子と塩分過敏性高血圧との関連
 アメリカ・ジョージア医科大学の研究者らは、高血圧と炎症性遺伝子との関連性を指摘している。研究グループは、高血圧とは炎症性症状の一種であり、高血圧症状を引きおこすのはある種の遺伝子環境における多くの相互作用の結果であるとして研究を行っている。研究者らは、炎症反応と高血圧は、ナトリウムを放出する腎臓の能力と関係があると考えている。

研究の詳細はジョージア医科大学の下記のサイトで読める。
http://www.mcg.edu/news/2006NewsRel/Zhu122706.html


2007/01/25 オリーブオイルはガンのリスクを減らす
 オリーブオイルを食事に追加するとガンのリスクが減少するとデンマークの研究チームが発表した。研究では、182人の男性を対象に1日当たりオリーブオイルを2.5ml摂取してもらったところ、細胞の損傷を示すバイオマーカー8oxodGのレベルが下がった。
 一方、北ヨーロッパの人は、南ヨーロッパの人と比べて8oxodGのレベルが高いが、この違いはオリーブオイルの摂取量と関係している可能性があると研究者らは述べている。

【文献】
Machowetz, A. et al.: Effect of olive oils on biomarkers of oxidative DNA stress in Northern and Southern Europeans. FASEB J. Online Nov. 16, (2006) [doi: 10.1096/fj.06-6328com]


2007/01/23 混濁リンゴジュースはポリフェノールが多い
 ポリフェノールは、心臓病やガンのリスクを下がることが知られている。ポーランドの研究者らが、リンゴの混濁ジュースと清澄ジュースを分析したところ、混濁ジュースのポリフェノール含量は清澄ジュースと比較して2倍多く含まれていることが分かった。

【文献】
Oszmianski, J. et al.: Comparative study of polyphenolic content and antiradical activity of cloudy and clear apple juices. J. Sci. Food Agri. Online: 15 Jan (2007) [DOI: 10.1002/jsfa.2707]


2007/01/20 アメリカ:2年連続ガンの死者実数が減少
 アメリカでガンによる死者の実数が2年連続で減少したとアメリカガン学会が発表した。2年連続の減少にアメリカガン学会のSeffrin会長は「予防、早期発見、治療の効果を高める努力が、命を救う劇的な結果をもたらしている」と述べた。
 2003年にガンによる死者実数が前年より369人減少した。このことは1930年から統計を取り出して初めてのことであった。2004年の死者実数は553,888人で、2003年より3014人減った。
 2004年は女性の肺・気管支以外の肺・気管支、結腸・直腸、前立腺、乳ガンにによる死亡実数が前年より減少した。

上記発表は下記のサイトで読める。
http://www.cancer.org/docroot/NWS/content/
NWS_1_1x_Cancer_Deaths_Down_Again.asp



2007/01/19 ポリコサノールはコレステロールを下げない
 アメリカでベストセラーの1つとして知られる栄養補助食品ポリコサノール(policosanol)は、コレステロールを下げると広告されているが、その効果はないと科学雑誌に報告された。
 ポリコサノールはコレステロールを下げるスタチン(statin)と同じくらい有効であるとの報告が複数あるが、一つの研究グループからの報告のみであった。
 そこで、ノースカロライナ大学の研究グループは、コレステロールがやや高い40人の成人に対して偽薬とポリコサノールを8週間以上飲用してもらった。その結果、偽薬と比べてポリコサノールのコレステロール改善効果は認められなかった。

【文献】
Dulin, M. F. et al.: Policosanol is ineffective in the treatment of hypercholesterolemia: a randomized controlled trial. Am. J. Clin. Nutr. 84: 1543-1548. (2006)


2007/01/17 低炭水化物、高タンパク質ダイエットで総死亡率が増加
 ヨーロッパで健康な成人113,230 人を対象に総死亡率について追跡調査が行われた。その結果、炭水化物の摂取量が多いと総死亡率は減少したが、タンパク質の摂取量が多いと総死亡率は増加していた。炭水化物とタンパク質と摂取量に従って5分割した場合、低炭水化物で高タンパク質の食事をしている人の死亡リスクが22%高くなることが分かった。

【文献】
Trichopoulou, A. et al.: Low-carbohydrate-high-protein diet and long-term survival in a general population cohort. Eur. J. Clin. Nutr. Online Nov. 29. (2006) [doi: 10.1038/sj.ejcn.1602557]


2007/01/16 低タンパク質ダイエットはガン予防に効果的
 アメリカ・ワシントン医科大学の研究から、長期的に低たんぱく質、低カロリーダイエットをする人は、定期的に持久運動している人と比べて血漿成長因子の一つIGF-1が極めて低くガンに対する保護効果がより強いことが分かった。

【文献】
Fontana, L. et al.: Long-term low-protein, low-calorie diet and endurance exercise modulate metabolic factors associated with cancer risk. Am. J. Clin. Nutr. 84: 1456-1462. (2006)


2007/01/15 ゆっくり食べると摂取カロリーが減少する
 アメリカ・ロードアイランド大学の研究から、ゆっくり食事をすると摂取カロリーが減少することが分かった。若い女性30人にパルメザンチーズで付けられたトマトと野菜ソースの食事を好きなだけ食べてもらったところ、急いで食べたとき(9分)は平均646カロリー摂取したが、ゆっくり食べるとき(29分)は579カロリーの摂取であった。このことから、ゆっくり食べることで、食べる量も減り、食をより楽しむことができることが分かった。

【文献】
Andrade, A. et al.: Eating rate and satiation. 2006 Obesity Soc. Ann. Sci. Meeting. 20-OR (2006)
著者による解説記事は下記のサイトで読める。
http://www.uri.edu/news/releases/?id=3771


2007/01/14 肝臓ガンのリスクに影響する食品
 イタリアで行われた研究によると、牛乳、ヨーグルト、果物などを多く摂取していると肝臓ガンのリスクが低くなることが分かった。185人の肝臓ガン患者と健康な412人を対象に研究を行った結果、肝臓ガンのリスクが牛乳とヨーグルトを多く摂取していると78%、卵では69%、トリ胸肉では56%、果物では52%低くなったが、野菜では統計的な差は認められなかった。

【文献】
Talamini, R. et al.: Food groups and risk of hepatocellular carcinoma: A multicenter case-control study in Italy. Int. J. Cancer 119: 2916-2921. (2006) [doi: 10.1002/ijc.22267]


2007/01/13 葉酸の摂取量が多い人とアルツハイマー病のリスクが低い
 葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12は、ホモシステインレベルを下げる働きを通じてアルツハイマー病のリスクを下げるとされていた。
 そこで、オーストラリア・タスマニア大学の研究チームは認知症のない65歳以上の965人を対象に追跡調査を行った結果、葉酸の摂取量が最も多いグループは、少ないグループと比較してアルツハイマー病の発症リスクが半分であった。一方、ビタミンB6とB12ではこうした関係は認められなかった。
 以上の結果から葉酸の摂取は、アルツハイマー病の発症と関係していると結論づけた。

 果物は葉酸が豊富であること、管ののの摂取量が多いとアルツハイマー病発症のリスクが少ないことなどがすでに報告されているが、こうした報告と今回の結果は矛盾しない。

【文献】
Luchsinger, J. A. et al.: Relation of Higher Folate Intake to Lower Risk of Alzheimer Disease in the Elderly. Arch. Neurol. 64: 86-92. (2007)


2007/01/12 腸内細菌が肥満と関係
 同じだけ食べても太る人と太らない人がいるが、その理由に腸内細菌が関係しているとアメリカ・ワシントン大学医学部の研究チームが発表した。
 マウスの腸内に棲む 主要な腸内細菌であるBacteroidetesとFirmicutesについて調べた結果、肥満のマウスの腸内のBacteroidetesは50%未満で、Firmicutesは50%以上であった。また、肥満の患者は、肥満のネズミと同様にBacteroidetesが少なくFirmicutesが相対的に多いことが分かった。さらに、肥満患者の体重が減少するに伴って腸内の Bacteroidetesは増加しFirmicutesは減少した。以上の結果より、肥満の現任の一つとして腸内細菌が関係していると結論づけた。

【文献】
Turnbaugh, P. J. et al.: An obesity-associated gut microbiome with increased capacity for energy harvest. Nature 444: 1027-131 (2006) [doi: 10.1038/nature05414]


2007/01/03 若いときの運動は将来の骨折リスクを減らす
 アメリカ・インディアナ大学の研究者らは、ラットの実験から若いときに運動しておくと大人になってからの骨折リスクが減ると発表した。若いときに運動しておくと骨のサイズや強さが増強され、運動による疲労の回復も良く、このことは一生涯続くことが分かった。

【文献】
Warden, S. J. et al.: Exercise When Young Provides Lifelong Benefits to Bone Structure and Strength. J. Bone Mineral Res. online (2006) [doi: 10.1359/jbmr.061107]





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